2012.08.04 SAT
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広報レポート <初めてのお立ち台>

 チャンスで代打起用されて最初のストライクから思い切って打っていける――。「監督にどんどん行けって言われてたんだと思うけど、そういうときって振りにいくことだけでも難しい。それなのにしっかり捕らえて結果を出しちゃうんだから。あの若さで。すごいよ、アイツ」。試合後、この日のハイライトシーンを思い起こしたのは稲葉選手。40歳の大ベテランをうならせたのは、20歳の西川選手でした。1点を追う6回2死1、2塁、鶴岡選手の代打として登場すると、1ボールからの速球をフルスイング。打球はセンターの頭上を越えていきました。2者を迎え入れる逆転打。「ずっと気持ちを入れていましたし、打席の中でもいい集中が出来ました」と興奮気味に振り返りました。

 「全打席ヒットでMVP獲得」。フレッシュオールスターに選出された西川選手は、そんな公約を掲げました。前半戦の終盤にはプロ初ホームランを記録しており、1軍選手としてのプライドを持って臨んだ一戦でした。「1番・二塁」でスタメン出場しながら、結果は無安打。札幌→鎌ケ谷→新潟→札幌という強行軍でもあり「疲れに来ただけですね」と自分に苛立ちを見せるシーンもありました。しかし、悔しさは前進する原動力。「出直して、次は1軍のオールスターに出ます」。そう誓って後半戦に向かいました。

 打撃を磨きながら守備力を向上させ、一気にレギュラー獲りを狙います。プロ入り後、初めて乗ったお立ち台の上で受けたスタンドの大歓声が、期待の高さを物語っています「オレなんて20歳のとき、プロになれるなんて思ってなかったもん。先輩の洗濯物洗ってた。それ考えると、いまプロで結果残してるんだから、すごいよ」(稲葉選手)。2000本安打の大打者も認める男のひと振りで、チームは後半戦10試合7勝3敗のロケットスタートを決めました。

吉川投手 <7回、球数116、打者25、安打4、三振10、四死球0、失点1、自責点1>

「ボール先行で球数が多くなってしまいましたね。ただ、大事なところで低めに投げられました。先に点を取られて流れを悪くしてしまったのは反省点ですが、逆転してもらえて野手のみなさんに感謝しています。この後は勝てるように応援します。」

栗山語録

「相手のヒメネスがよくて、吉川にもプレッシャーがかかる中、求めているものは全然違うけれどよく粘って投げた。ボール自体良かったから本当なら完投するくらいのものを見せて欲しかったけれど。(決勝打の)西川は微塵も不安を持たずに振っていった結果。彼の野球人生においても非常に意味を持つと思います。(2試合連発の)中田は球宴明けに限れば4番の仕事をしている。前半苦しんでどう考えて野球をすべきか整理できてきたよね。数字が残っていけば本人の安心感につながる。明日は中村勝が先発。チームが昨日今日と連勝できたので、何も考えずに投球してくれると期待しています」

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