2012.08.10 FRI
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
0
1
0
0
0
0
0
0
0
3
0
0
4
0
0
0
0
X
R
H
1
7
7
12

広報レポート <ミスター・ロングマン>

 先発が早く降板してマウンドに上がる投手は「ロングマン」と表現されることがあります。役割は文字通り「長いイニングを投げること」、そして同じくらい重要なのは「試合をそれ以上壊さないこと」。リードした試合に登板する投手のような派手さはなくても、チームになくてはならない存在であることに疑いはありません。4回終了時に6点のリードを許したこの日のマウンドに向かったのは根本選手でした。

 5回の下位打線を3者凡退に抑えると、1番打者から始まる6回も3人斬り。7回は2安打でピンチを背負いながら無失点に抑え、ベンチに戻る左腕はチームメートの拍手で迎えられました。3イニング52球。熱のこもったピッチングは、追い上げを信じるスタンド、そしてベンチに勇気を与えたことでしょう。

 ファイターズに加入して2年目。一軍でキャンプインしながらも、開幕はファームで迎えました。「必ずお前の力が必要になるときが来るから」。栗山監督のエールに応えるように、イースタン・リーグ公式戦では46試合に登板して防御率1.33。8月に入り、ついに一軍切符をつかんだのです。指揮官は根本選手について、シーズン序盤にこう話したことがあります。「よそのチームなら、ずっと一軍にいられる力を持っているんだ。編成上、うちでは今一軍に置いておけなくても、根本のようなピッチャーが控えてくれているのは本当に心強い」。

 サヨナラ勝ちした8日の試合では2番手で今季一軍初登板。2回無失点に抑えた直後に逆転し、一時は勝ち投手の権利をつかんでいました。結果的には同点となって移籍後初勝利は消滅しましたが、そのピッチングはサヨナラ勝ちの大きな要因となったのです。

 この日は敗れはしたものの、栗山監督は試合後に高く評価しました。「根本らしさが出てたよね。球速以上に速く見せていた」。長丁場のペナントを乗り切るためのカードがひとつチームに増えました。それは敗戦の中の眩しい光でした。

ウルフ投手 <4回、球数78、打者24、安打9(本塁打1)、三振3、四死球3、失点7、自責点7>

「立ち上がりは悪くなかったけど波に乗れなかった。アグレッシブに攻められず自分のピッチングができなかったのが残念。チームに迷惑をかけてしまった。」

栗山語録

「(7失点の)ウルフは球自体悪くなかったけれど、かみ合わせというか組み合わせ、配球が合わないとこうなってしまう。ファンのためにもこういう試合をやっていては駄目。すぐに(2回に)1点返して野上を捕まえかけたけれど流れ的に(投打が)かみ合わなかったですね。帯広のサヨナラ勝ちを生かしたかったし、今年はこの試合は何とか、というところで勝てていない。うち以外の全チーム強いと思ってやっているけれど、ウルフが7点取られることを普通にしちゃいけない。嫌な連敗はしないよう、明日必死に戦います」

  1. トップ
  2. 試合情報
  3. ゲームレポート