2012.08.18 SAT
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いぶし銀の輝き

 相手に傾きかけた流れを引き戻す、隠れたビッグプレーがありました。5-4の7回1死。マリーンズの俊足・岡田選手が三塁前にセーフティーバントを試みるも、途中出場の飯山選手が敢然とダッシュし、素早い一塁送球でアウトに仕留めたのです。出塁を許していれば足でかき回される可能性が高かっただけに、ベンチ内総立ちでベテランの好守備を称えました。

 飯山選手の出場は6回1死。三塁手の小谷野選手が腰に張りを訴えてベンチに退き、急きょイニングの途中から出番が巡って来たのです。アクシデントを受けて、ベンチ前で簡単にキャッチボールを済ませて守りについた背番号4。そのさりげない姿がチームに安心感を与えてくれました。

 プロ生活15年の証しとして、6月に国内フリーエージェント権を取得しました。どうコメントしてよいのか悩み「自分みたいのが偉そうなことは言えないので」と話し、報道陣に囲まれると「飯山でも(権利が取れるところまで)いけるんだと、誰かしらの発奮材料になれれば」と回答。そうした謙虚さ、ひたむきさに周りは惹かれ、ここぞの場面で頼もしく感じるのです。

 打っても8回2死二塁から右前打。得点にならなかったにせよ、チャンスを広げてスタンドのボルテージを上げました。日頃から首脳陣は「裕志がいるから(中島)卓や西川を思い切って行かせられる」と厚い信頼を寄せます。控え目ながらも存在感の大きさはレギュラーに遜色なし。この先の戦いでもいぶし銀の輝きが増す瞬間は何度も訪れるはずです。

多田野投手 <5回0/3、球数84、打者23、安打6、三振3、四死球1、失点4、自責1>

「ここのところ腕がしっかり振れていない投球が続いていましたので、きょうはそこを気をつけて投げました。6回に入って先頭に四球を与えてしまったのが反省点。チームに対して申し訳ないです。」

栗山語録

「本当に勝ったことが救い。きちんと勝たなければいけない流れがあって、こういう試合を取れないと次に響いてしまうので。ホフパワーの満塁本塁打は2死からつながり、いい形で久しぶりに(1イニングに)大きな得点になってくれた。多田野は夏が不得意なのがテーマで、前回からよく立て直してくれたと思うし、やられた回(6回)は(守りに)ミスもあった。次にやってくれればと思っています。(マリーンズ戦勝ち越しが決まったが)相性どうのこうのではなく、いい流れの時にはしっかり勝ち切ることが大事なんでね。明日も精一杯取りに行きたいと思います。」

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