2012.08.31 FRI
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広報レポート <一進一退のせめぎ合い>

 ベンチにいた全員の腰が浮いた次の瞬間、視線の先には白球をつかんで離さなかった中田選手の気迫あふれるプレーがありました。1-1の10回1死。ホークス小久保選手の左翼への打球はスタンドに向かって本塁打の角度で上がりましたが、フェンス手前で落ちてきたところを背番号6が塀際ジャンプで好捕。この守備があり、3時間38分の熱闘の末、引き分けで福岡3連戦の初戦をしのぎ切りました。

 先発マウンドを託されたチーム勝ち頭の吉川選手も気持ちのこもった投球を見せてくれました。相手はともに8月4勝負けなしの大隣選手。防御率1位(大隣選手)、2位対決でもあり、数字が示す通りの安定感で互いにスコアボードに0を刻み続けました。「実際に対戦するのは打者ですが、大隣さんが抑えている以上、先に点を与えるわけにいかない」と、吉川選手からはこの一戦の重みがひしひしと伝わってきました。

 膠着状態を破ったのは鶴岡選手のバット。7回2死一、二塁で外の変化球に必死に食らいつき、左翼線へ先制の適時二塁打を放って、6回の西川選手のスクイズ失敗による重苦しいムードを一掃したのです。8回1死一塁で降板した吉川選手の後を受けた増井選手が同点打を浴びましたが、9回は3番手モルケン選手が2死満塁のピンチで内川選手を見逃し三振に仕留めて踏みとどまりました。

 田中賢、糸井両選手の故障離脱がありながら、今グラウンドに立つ選手が最善を尽くすことで勝負が出来ています。吉川選手を代表格に初めて主戦として優勝争いを繰り広げている戦力が、しっかりと役割を果たす姿は本当に頼もしく見えます。今シーズン5勝10敗2分けと組みにくしホークスに対し、敵地の勢いに飲み込まれない「底力」も示せた一戦だったと言えます。

吉川投手 < 7回1/3、球数120、打者29、安打6、三振10、四死球1、失点1、自責点1>

「しっかり自分のピッチングは出来たと思います。ただ完投ペースでしたし、自分の役目として8回は投げ切りたかったですね。」

栗山語録

「吉川は押し切っていく感じがあった。1点取れば、と思わせてくれた。だから勝たせてあげたかったね。(交代時期について)120球投げていたからあそこまで。内川がタイミングあってたし。(打線について)賢介、糸井がいないと誰が見ても、というのはあるけど、若い子も力を持っている。(スクイズ失敗の)西川はこれからいろんなことを学んでいかないといけないのかもしれないけど、試合の中ではサインを出した方が悪いということ。こういう試合を負けないのは大切。でも、残り試合数を考えると勝ち切らないといけないというのもある。明日取れればいいし、取れないと苦しくなる、ということなんで、明日頑張ります」

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