2012.09.04 TUE
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広報レポート <立場が人を変える>

 逆転の一打を生み出したのは、4番としての矜持、そして、先輩としての意地でした。1点を追う8回1死二、三塁。それまで打ちあぐねていた美馬選手の初球を、中田選手は見逃しませんでした。高めへのスライダー。しっかりと捕らえた打球は、三塁手ので大きく跳ねて左翼線を転々。その間に一気に2人が生還し、逆転に成功しました。

 代打・今浪選手の中前打で始まった攻撃。続く、西川選手が一塁強襲の当たりを放ち、失策を誘います。「ハルキが一生懸命やってチャンスを作ってくれた。その後の自分が打てないと、先輩としてエラそうなこと言えませんから」。ニヤリと笑いながら振り返る表情は、すでに“一軍野手最年少”だったころのものではなくなっていました。プロ5年目で、多くの後輩ができる立場に。休養日などには昇格したての後輩を食事に誘うなど、自分がチームを引っ張ろうという自覚も出てきました。2日のホークス戦で自らが逆転弾を放ちながら、中村勝選手が2年ぶりの勝ち投手になると、「きょうはマサルをヒーローにしてあげてよ」とお立ち台を譲るシーンもありました。

 立場が人を変える、という言葉があります。中田選手にはさらに「4番」という立場が加わりました。「4番は誰にも渡さない」。そう宣言して臨む今シーズン。ここまで4番を打った選手はただ一人です。この日は1打席目、2打席目でチャンスを潰していただけに「ここで打てなかったら立ち直れないと思っていた」。責任感と集中力。シーズン佳境に入り、中田選手のバットから連日快音が響いているのは、チームにとっても心強い限りです。

 引き分けを挟んで4ヶ月半ぶりの4連勝。「こういうときこそ若い力でね。僕も若いですけどね」。中田選手の笑い声が東京ドームに響きました。

武田勝投手 <7回1/3、球数81、打者27、安打6(本塁打1)、三振3、四死球0、失点1、自責点1>

「先頭打者に本塁打を打たれた後はストレートも変化球もしっかり低めに集めることができました。走者を出しても冷静に投げられたと思います。」

栗山語録

「(谷口のスタメン起用について)ここまで来たらみんなの力を組み合わせていくしかない。攻撃が特徴の選手なのに中々うまく機能しなかったところで違うもの(8回の本塁ダイレクト返球)で一生懸命やってくれた。それが流れを呼んだよね。(中田の逆転打は)大事なゲームほど中心の選手が決めるもの。そこがやられれば負けるわけだし、それがチームを背負うものの使命。あれだけ二塁にランナーを置いてタイムリーが出ないのも珍しく、反省点も多いけれど結果的にはいいゲームだったと思います」

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