2012.09.27 THU
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広報レポート <ここぞの場面は>

 打球の行方を目で追う稲葉選手は確信したようにゆっくりと走り出しました。2-1の6回裏無死、マリーンズ成瀬選手のスライダーをとらえて右翼席へ値千金の10号ソロ。7月31日マリーンズ戦以来の一発に「懐かしい感触。優勝争いする中で打てて良かったですね」と頬を緩めました。この一撃が効き、ファイターズは3位以内が確定し2年連続のCS進出を決めました。

 1回に糸井選手の2ランで先制し、先発の多田野投手も5回1失点と粘りの投球を見せる中、追加点が奪えずにやや重苦しい展開。稲葉選手が讃えたのが、本塁打を放つ直前の6回表2死、宮西選手がけん制で一塁走者を刺した場面でした。「流れが来つつあるな、とあれで感じました」。18年目のベテランは空気の変わり目を読み取り、しっかりと自分たちに手繰り寄せたのです。

 稲葉選手は13年連続の2ケタ本塁打を達成。「正直9本で止まるのかなと思っていました。こつこつ謙虚にという気持ちでやってきて良かった」。この間、送りバントに進塁打と献身的にプレーしてきたことが日々違うヒーローを生み出してきたのは言うまでもありません。ここぞという時は刃を抜く-。それがチームをこの位置に押し上げる原動力の一つと言えます。

 投げては増井選手がホールドポイントを48に伸ばし、最優秀中継ぎ投手のタイトルを確定。守護神・武田久選手も球団新となる月間10セーブを記録し、揺ぎない安定感を見せてくれています。明日からは札幌ドームに2位ライオンズを迎えての首位攻防2連戦。「先週西武ドームで(1勝2敗)とやられた分はやり返さないと」。背番号41の脳裏にあるのは、一戦必勝の思いのみです。

多田野投手 <5回、球数87、打者21、安打3、三振2、四死球4、失点1、自責点1>

「絶好調ではなかったですが、その分丁寧に投げられたと思います。リードしたまま次につなぐことができて良かったです。」

栗山語録

「ずっと見てもらっている人には分かってもらえると思うけど、中継ぎ、特に武田久、増井、宮西はあれだけ投げていて、申し訳ないと思う。むちゃな上げ方をしているし、迷惑をかけているけど、ああいう姿に感謝している。ありがとうと言いたいですね。中継ぎはみんな状態を上げてくれているし、チームのためにやってくれている。選手みんなが勝つために必死になっている思いが見えているよね。今日勝ったことについては忘れました。明日から大きな勝負できるし、これはみんなでつかんだ勝負。ファイターズらしい戦いができるように頑張ります。でも、勝ったときは選手に話を聞いてあげて。オレ、もういっぱいいっぱいだから(苦笑)」

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