2013.04.11 THU
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
0
0
0
0
1
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
0
3
X
R
H
1
8
4
9

広報レポート <寡黙な男の笑顔>

 いい角度で打球が左翼方向に上がった瞬間、ベンチの誰もが立ち上がり両腕を突き上げました。1-1の8回2死一、二塁。決勝の3ランを放ったアブレイユ選手は悠然とボールの行方を見送り、ゆっくりと一塁へ向かいました。「どんな形でも貢献したいと思っていたので、やったという思いがしたよ」。寡黙な男はいつになく白い歯を浮かべ、歓喜の輪に飛び込みました。

 中田選手に並ぶ3号本塁打は、冷静な読みから生まれました。3打席目までは美馬選手の外角低めに制球されたスライダーにタイミングを狂わされ凡退。8回の打席では初球から3つ続けて内角に直球を投げられましたが、スライダー一本に狙いを定めて待ち続ける忍耐力。「高めに抜けた球をしっかりとらえることが出来た」と納得の表情で振り返りました。

 性格は至って冷静沈着。キャンプ中の休日は外出せずに部屋で音楽を聞いて過ごし、ファストフードを好まずに宿舎で食事を取っていました。試合前のフリー打撃でも飛距離を追い求めてフルスイングすることもなく、「引き付けて自分のスイングをすることだけ意識している」。ボール球を振らせにくる日本の配球にも狂わされない安定感が漂います。

 チームは今季初の連勝。3回に中田選手が本塁ストライク返球で失点を阻めば、6回2死満塁で救援に立った鍵谷選手もマギー選手を中直に仕留めてベンチの期待に応えました。個々がそれぞれの役割を果たして流れを作るファイターズらしさが戻ってきたことが何より。「勝利こそが自信を与えてくれる。チャンピオンシップを勝ち取れるよう、これからも勝っていく」と、アブレイユ選手の言葉に力がこもっていました。

木佐貫投手<5回2/3、球数85、打者23、安打6(本塁打1)、三振3、四球1、死球1、失点1、自責点1 >

「先制してもらって同点に追いつかれたのも申し訳ないですし、しんどい場面で鍵谷に出てもらって、リリーフにも申し訳ないことをしたという気持ちです。」

栗山語録

Q.劇的な試合になった
「きょうは鍵谷だね。ああいう場面で使っちゃいけないのかもしれないし、木佐貫には悪いことをしたと思ってるんだけど、マギーが完全に合っていた。中継ぎが我慢した試合だった。こういう試合をしないとリズムが出てこない。楽天打線は当たっているけど、自信になったと思う」

Q.猛抗議があった
「判定が悪いとかじゃなくて、納得行かないものは納得行かないから。選手は一生懸命やっているから。出て行くことで試合がつまらなくなったなら申し訳ない」

Q.木佐貫選手は
「よく頑張った。悔しかったと思うけど、木佐貫には負けをつけたくない。今シーズン勝ち越させることがオレのテーマだから。テンポよく投げてくれたからあそこまでいけた」

Q.連勝で次のカードへ
「バファローズ相手にいい戦いができたら、いいリズムが生まれると思う。全力でいきます」

  1. トップ
  2. 試合情報
  3. ゲームレポート