2013.06.01 SAT
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広報レポート <All for One - 歴史の第一歩 ->

 ヒーローインタビューからの場内一周を終えてロッカーに戻る途中で、大谷選手は選手サロンで試合のダイジェストに見入っていた陽選手に両手を差し出し「ありがとうございました」と頭を下げました。2点リードの6回。2死一塁で左翼スタンドに貴重な追撃弾を放った先輩に、感謝の意を表してのものでした。5回4安打3失点。先発登板2試合目にして、プロ初勝利を挙げた18歳のルーキー。野手として開幕2ヶ月で16安打を放ち、投手としても勝利を記録したことになります。「本当に先輩方に助けていただいた」。そう振り返る歴史的な1勝はチームメートの支えがあったからこそ達成できたものでした。

 立ち上がりこそ三者凡退に抑えながら、2回に先制を許します。しかし、その直後に鶴岡選手が逆転弾。3回に同点に追いつかれても、直後にはアブレイユ選手が勝ち越しの3ランを放ちました。先頭打者を出した2回から4回までの3イニングで失点したものの、いずれも最少失点に止めたことが味方打線の援護を引き出したともいえるでしょう。さらに、後を受けたブルペン陣も奮起しました。鍵谷、宮西、矢貫の3選手はそれぞれ1イニングを3人で抑えました。増井選手は無死一、三塁のピンチを背負いながら三振と併殺で無失点で締め、試合後に苦笑いを浮かべていたのも印象的です。

 チーム全体が【翔平を勝ち投手に】という思いを持ってプレーした結果でした。札幌ドームでの初めてのお立ち台は鶴岡選手と経験しました。そのヒーローインタビューに向かう直前です。ベンチで出番を待つ2人は笑みを浮かべながら言葉を交わしていました。「きょうはありがとうございました」と頭を下げる右腕に、攻守でリードした選手会長はこう言いました。「おまえ15年後とか俺のこと忘れてるかもしれないから、思い出作りで一緒にお立ち台行くことにするよ」。記録に刻まれた1勝は記憶にも残ることでしょう。2013年6月1日。歴史が本格的に動き始める一日となりました。

大谷投手 <5回、球数87、打者22、安打4、三振4、四球2、死球1、失点3、自責点3>

「緊張することなく1回のマウンドに立てましたが、リズムが良くなく、今日は攻撃に助けられました。逆転していただいた後、きっちりいけばもっとリズムに乗れたと思います。この後はリリーフの皆さんを信じて、チームが勝てるようしっかり応援します」

栗山語録

Q.大谷選手がうれしいプロ初勝利を飾りました。
「今日くらいは笑ってもいいですよね。状態は悪かったけれども、いい時に勝つより踏ん張れたことに意味がある。課題をはっきりさせて、いい形で前に進んでくれたらと思います」

Q.大谷選手の状態はいかがでしたか
「今まで投げたファームの試合を含めて、悪かった時と同等の内容でした。4回は代えるかどうか迷ったし、なかなかあそこから立ち直るのは難しいけれど、5回は三者凡退に抑えて彼の資質を示してくれたと思います」

Q.チーム自体、勝ちたい思いが表れていました
「中継ぎは連投になっていますが、よく投げてくれました。(小谷野)栄一も2回のバントはサインじゃないし、心がつながっていると感じられたことにも意味を感じます。アブレイユの一発も大きかった。以前から5月だけ悪いというデータがあって、月が替わって早速打ってくれました」

Q.明日からは旭川でナイター2連戦です
「言ってきた通り、一つひとつ目一杯やるしかないので。連投になる人もいるでしょうが、やり尽くすしかない。交流戦のうちにきっかけをつかむため、全員で戦います」

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