

広報レポート <記念のボール>


武田勝選手が手にしたウィニングボールは、サインに「おめでとうございます」と書き込まれた後、栗山監督の元に届けられました。就任2年目の指揮官にとって、記念すべき100勝目。9回に1点差まで詰め寄られながら最後は逃げ切り、3連勝で7年連続のセ・パ交流戦勝ち越しを決めました。
6回を終わって2-1の緊迫した試合展開。7回に奪った貴重な追加点が事実上の決勝点になりました。2死三塁の場面で、中田選手が内角直球に腕を畳みながら対応し、左前へ適時打。「前回(5月29日)に打ち取られていた投手(今井選手)でしたし、何としてでもという思いでした」。今シーズン8度目の猛打賞をマークし、お立ち台で好調の要因を問われると「4番を打たせてもらい、その責任もあります」と堂々と答えました。
昨年から全試合で4番に据えられ、役に見合う働きを目指すうちに風格と結果がついてきました。栗山監督の100勝目と聞き「言い方が悪いかも知れませんが、たかが100。監督をもっともっと勝たせたいんでね」。男気たっぷりのコメントに最下位に甘んじていられないという強い気持ちがにじんでいます。
年に1回のイベント企画「選手プロデュースデー」の副題は「俺たちの街で、好きにはさせない」。謎の赤い軍団を迎え撃つべく、西部劇のテイストを盛り込み、カープに連勝して目論みは当たりました。腕利きのガンマンは各々が仕事を果たし、11日間の長い遠征に出掛けます。
武田勝投手 <6回、球数93、打者25、安打5、三振4、四球3、失点1、自責点1>

「調子は決して良くありませんでしたが、悪いなりにゲームを作ることが出来ました。点を取ってもらった直後に失点したことは反省しなければならないと思います。この後は力いっぱい応援します」
栗山語録

Q.シビれる展開になりました
「いろいろ反省しないといけないところはあるけれど、交流戦の残りは勝つことが大事だと思っている。あそこまで追い詰められてバタバタしない(武田)久らしさが出ていたよね。こういうのを活かしていけると思う」
Q.中田選手がダメ押し打を含む3安打
「ホントに(自打球で)痛そうだったけど、そういうときに何をしないといけないかということだから。大きなヒットでした」
Q.監督通算100勝です
「まあ、それはどうでもいい(笑)。でも、前に進んでいるわけだから、この星になっているということ。そういう責任は感じます」
Q.武田勝選手が4勝目を挙げました
「勝らしくないところが続いて、こないだ勝って、きょうは大事だった。でも、これで大丈夫だなというところがある。本人も安心してやってくれるんじゃないかな」
Q.交流戦は残り1試合となりました
「今日もどんどん行ったように、全力でやるしかない。早く借金を返済しないといけないわけだし、もうひとつ取ればまた前に進める。全員で取りたい」