2013.06.18 TUE
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広報レポート <漫画の世界と言われてきたことが>

 投げて打って守る。二刀流の真の姿がセ・リーグの本拠地で形を現しました。大谷選手が投手の定位置である下位ではなく、5番に座りスタメン出場。5回に自らの内野ゴロの間に決勝点を叩き出しましたが、勝利投手の権利を目前に4回で降板すると右翼に入って8回までプレーし、球界の常識を覆しました。

 試合前、栗山監督は取り壊された旧広島市民球場の跡地を訪れていました。「歴史ある球場が自分にいろんなことを教えてくれた。こう決めて行きます、と伝えてきました」。大谷選手には「投手大谷、野手大谷。2人いるつもりで送り出すので、その覚悟を持て」と通達。その思いを受け止めた背番号11は勝ち星こそつかなかったものの、最速157キロを計測し、チーム初安打となる二塁打を放つ獅子奮迅ぶりを見せました。

 一方で、この試合の持つ意味を全員が熟知していました。好投していたカープ先発の野村選手に襲い掛かり、4回打者8人の猛攻で3点差を追いつくと、5回には相手の3四死球を足がかりに無安打で逆転。5回から継投策に入ると、ブルペン陣が1失点でしのいで交流戦最後の試合をものにしました。

 大いなる冒険とささやかれた二刀流起用もありながら、チームとしての機能は失わず、交流戦を13勝10敗1分けの4位で締めくくりました。5月の大型連敗からチームは立ち直り、借金5と上位が視界に捉えられる状態で再び同一リーグの戦いへ。上げ潮ムードで6月21日、首位マリーンズに挑みます。

大谷投手 <4回、球数81、打者20、安打4(本塁打1)、三振4、四球3、死球1、失点3、自責点3>

「もっとストライク先行でいかなければいけなかったですし、走者を出してからもう少しゆっくり、間を取って投げるべきでした。走者に出た後にマウンドに上がるのは(プロ入り後)初めてだったので、その辺りはこれからやっていかなければいけない課題ですね」

栗山語録

Q.大谷選手の二刀流が形となりました
「送り出す方は親の気持ちでした。18歳が投げるだけ、打つだけでも大変だけれど、これは自分でつかんだもの。ファンの人が喜んでくれていたらよかったです」

Q.5番投手での起用について
「打順については想像してください。野手の方も頑張って機能してくれました。大谷選手は頑張ったけれど、大谷投手は…ね。借金5で交流戦を終えるためにも今日は何が何でも取りにいかなくてはならなかった。(4回で降板し)勝ち星を奪われたことを忘れて欲しくないと本人に言いました」

Q.大谷選手の今後の起用が楽しみです
「ファンの人から最後にもう一回マウンドに上げて、と言われましたし。いろんなバリエーションを楽しんでいただけたらという思いと、早くローテーションを守って行ってもらいたいとも期待しています」

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