

広報レポート <一歩前へ>


5年目の飛躍を証明する、強い打球が一、二塁間を抜けていきました。2-2の4回1死満塁のチャンスで、9番中島選手が決勝点を叩き出す勝ち越しの適時打。試合後は自身初となるお立ち台に上がり「スタンドの声援は温かく、気持ちいいですね」と白い歯をこぼしていました。
試合前に地方球場での戦い方を問われた栗山監督はこう答えました。「勝てていない時だからこそ、こういうグラウンドがかえっていいのかも知れない。一歩前に出て裁くことがいい流れを呼ぶんじゃないかな」。1回に糸井選手の2ランで先制を許したものの、2回に中田選手の左越えソロで追い上げ、4回は打者9人を送り込み5安打を浴びせかけて逆転。6月2日のベイスターズ戦、同じ球場で適時失策を演じた中島選手もゴロを7つ確実に処理するなど、チームも無失策で手堅く勝利をつかみました。
指揮官は常々「足があって守備のいい選手を、打てるようにすることがこういう形になるんだというものを卓(中島選手)が実証している」と話します。打撃が非力と言われてきた中島選手は、ウェートトレで体をたくましくするとともに課題を少しずつ克服。打席数は初めて100を超え、定位置確保へ一歩前に進んでいることは間違いありません。
先発したチーム勝ち頭の木佐貫選手に8勝目がつき、5位バファローズとのゲーム差も0.5に縮まりました。明日が旭川スタルヒン球場での今季ラストゲーム。殊勲のヒーローとなった背番号56は「与えられたチャンスをしっかりものにして、全力で勝ちに行きます」と高らかに誓いました。
木佐貫投手 <7回、球数100、打者29、安打6(本塁打1)、三振4、四球1、死球1、失点2、自責2>

「先制されましたが、追加点を与えないよう粘り強く投げました。野手の皆さんが打って逆転してくれましたし、守備でも盛り立ててくれたことが大きかったです」
栗山語録

Q.木佐貫選手がナイスピッチングでした
「木佐貫らしさが出ましたね。ミス(初回の被弾)から崩れない。安定感、粘りがある。自分がどう投げていいか分かってる」
Q.地方球場でノーエラー
「難しい打球が難しくないように見えましたよね」
Q.攻撃陣は若手が頑張りました
「翔(中田選手)が打つとね。賢治(佐藤選手)やタク(中島卓選手)からもいろんなものを感じる。賢治は稲葉やナベ(渡辺コーチ)がバッティングの面倒を見てくれて、それで打てていると思うと前に進んでいる。下位打線の3連打で得点を取るというのも、前に進んでいるということ」
Q.明日に向けて
「サヨナラ勝ちなんかもあったけど、きょうは手放しでいいゲームといえるゲームだった。あしたも頑張ります」