

広報レポート <逆境もバネにして>


球場を取り囲む山形路の田園に、選手たちの勝どきが高らかと響き渡りました。4時間を超える激闘を制し、これまで分の悪い首位イーグルス戦の連敗を4でストップ。投打に渡る早めの仕掛けが、逆転勝利の呼び水となりました。
先発の木佐貫選手は不慣れなマウンドで決め球のフォークを思うように制球できず、イーグルス打線の勢いに飲み込まれました。2回までに3点を失い、3回も先頭から3連打を許して5失点で降板。4-5と逆転を許した直後の4回に1死満塁の好機を作ると、代打・二岡選手が三遊間を破り、再びリードを奪いました。
ハプニングを見事に跳ね返しました。山形市内から球場に向かう一本道は観戦客のマイカーで大渋滞し、30分で到着の予定が1時間20分かかりました。最後は入場を待つ並び列の横を、荷物を引きずりながら100メートル近く徒歩で球場入り。練習時間の短縮も余儀なくされましたが、栗山監督は「いろんなところに行けばいろんなことが起こるもの。無事に着いたのだから良かった」とポジティブに捉えて試合に臨みました。
打ってはホームランダービーを引っ張る中田選手と2本差で追うアブレイユ選手に一発。両雄のアベック弾は6戦全勝と不敗記録を継続しました。投げても増井選手がプロ野球最速となる192試合目での100ホールドをマーク。旭川、帯広、山形と続いた地方球場で4勝1敗と強さ発揮し、勢いを加速させてCS出場戦線へ割って入ります。
木佐貫投手 <2回0/3、球数57、打者16、安打8、三振1、四球3、失点5、自責5>

「打線が点を取ってくれるたびに失点してしまい、本当に申し訳なく思います。自分がピリッとせず、チームに負担をかけてしまったことを深く反省しています。この後はチームが勝てるよう、声を出して応援します」
栗山語録


Q.序盤は打撃戦となりましたが、4回に代打策で逆転
「ずっと先に行かれていたから、どこかで前に行かないといけなかった。あの回(4回)を終わってリードされていると行かれると思ったから。代打も早くから行くのは考えていた。代打の人たちには申し訳ないけど。(準備という意味で)二岡は早すぎたかもしれないけど、よく打ってくれた」
Q.中田選手が反撃の狼煙を上げました
「取られてすぐだから、ものすごくでかい。あれで『きょうはぶつかり合える』と」
Q.イーグルスとのカード初戦で勝利
「全部取るつもりでぶつからないと相手に失礼。首位のチームなんだから。だから、4点差でも久に行ってもらった」
Q.増井選手が通算100ホールド
「ホントに世話になりっぱなしだから。良かったよね」