

広報レポート <あの一球、あと一歩>


リードを守り切れなかった自分の不甲斐なさを押し殺すように、吉川選手は帰路につくチームバスに乗り込みました。5回1死二、三塁。ストレートを弾き返された打球は、右翼・杉谷選手の頭上を越えて行きました。逆転の2点適時打。しかし、天を仰いだのはその直前の5回無死一塁で四球を与えた時。勝負どころで出してしまった走者に決勝のホームを踏まれた左腕。オールスターブレーク挟んで6連敗を喫していたころに比べれば、ボール自体は球威を取り戻していますが、波に乗れないシーズンを象徴するかのような一戦となってしまいました。
攻撃陣も得点は小谷野選手の犠飛による4回の1点。この回は無安打で得点を挙げ、相手にダメージを与えたとはいえ、先頭打者が安打で出塁して手堅く送った3回、8回は後続に適時打が出なかったことが響きました。
シーズン残り20試合となり、負けられない戦いが続いています。しかし、ひとつ落としたからといって、立ち止まっているわけにはいきません。最後の最後まで諦めない。やるしかないのです。
栗山語録
Q.吉川選手は5回の2失点を除けばいい内容でした
「先制してその1点を守り切る雰囲気はあったんだけれども。一時の心配は消えて球も良くなっているけど、そう言っている場合じゃないので。何が何でも勝たなきゃいけないゲームだったわけだし」
Q.オセゲラ選手から1点を奪うのがやっと
「腕が遅れてくるのでフォームと球のイメージが違うタイプ。せっかく先に点が取れたのだから、何とかしなきゃいけなかった」
Q.明日は大谷選手が先発します
「この3連戦は目一杯いかなければいけないので、翔平だからどうのこうのはない。チームが勝たなければいけない中で、どういうものを見せてくれるのか。誰がじゃなくて、みんなが頑張って点を取り、勝ちに行かなければ」