2013.09.24 TUE
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広報レポート <ベテランの背中>

 ほてった顔が勝利を渇望する男の胸の内を表していました。今季最多の130球を投じ、9回完投負けを喫した武田勝選手は「疲れた。それだけ」とつぶやきました。5年連続2桁勝利には、この日を含めて2戦2勝が必須。首脳陣も最後まで試合を託し、左腕はそれに応えて力投したものの、味方の反撃は1点及ばず女神が微笑んではくれませんでした。

 1回に幸先良くアブレイユ選手の犠飛で先制。安定感抜群の立ち上がりを見せた武田勝選手でしたが、5回に3本の長短打を浴びて逆転を許すと、6回には今江選手にソロ本塁打を献上。2-3の8回には無死から3連打を許して追加点を奪われましたが、試合を預けたベンチの思いを受け止めて後続を断ち、逆転ムードを作ったのは開幕投手を任されたベテランの意地に見えました。

 この日は6月28日のライオンズ戦(札幌ドーム)以来、実に3カ月ぶりに稲葉選手と金子誠選手の2人が同時にスタメンに名を連ねました。試合前、稲葉選手の早出特打を手伝うため、打撃投手を務めたのは金子誠選手。その甲斐もあり、稲葉選手は6回にチャンスを広げる左前打を放ち、勝利にこそ結びつかなかったにせよ現状を打破したい両雄の思いは若手にも間違いなく伝わったはずです。

 5連敗で72敗目を喫し、今季の勝ち越しがなくなりました。優勝翌年に味わう屈辱は、長年チームを支えてきた選手ほど大きいに違いないところです。彼らが発した勝利への飽くなき思いに、チームは何を感じたか。今季最少の観客動員となったことにも危機感を抱き、負のスパイラルに歯止めをかけなければ、希望の光が差し込むことはありません。

栗山語録

Q.武田勝選手が完投負け
「今年1年間、勝らしくやらせてあげられなかった責任を感じていた。可能性がある限り頑張ってもらおうと思っていたけど、勝たせてあげられなかった」

Q.1点差での敗戦となりました
「この1点差の意味が大きいのは感じている。選手もいろんなことを感じながらプレーしてくれていると思う。何が足りなかったのか、みんなで考えながら戦っていくしかない」

Q.きょうはベテランをスタメン起用
「みんなで戦います」

Q.明日以降の戦いは
「一瞬一瞬が大切なもので、どうやって次に生かしていくか課題ははっきりある。ただ、勝たないとうまくならないから。きょうもやられましたけど、選手は何とかしようとしているし、残り10試合勝てるように頑張ります」

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