2014.06.08 SUN
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広報レポート<力を抜く勇気>

3回、ヒットの中島卓選手
7回、ホームランの中田選手

浴びた安打はたったの1本。まったく危なげない投球の中で、先発マウンドに上がった上沢選手は“自分探し”の答えを見出していました。「自分の特徴はなんだろうと思って練習してきました」。ゆったりとした始動から、リリースの瞬間で一気に力を放出する――。このフォームで緩急を巧みに使い、ドラゴンズ打線を翻弄。7回無失点で、4試合ぶりの白星となる今季6勝目を挙げました。

「腕を振ることばかり考えていた」。一軍の打者に力負けしないためのピッチングが、本来の姿を忘れさせていたのです。頭の中を整理し、出した結論はひと言で表現すれば『脱力』でした。栗山監督は言います。「力を入れるためには抜くときがないといけない。ずっと大声を出していられないのと同じ」。勝負事で力を抜くときを作るのは言葉でいうほど簡単ではないはず。それでも勇気を持って実践し、結果を出せるところが将来のエース候補とよばれる所以でしょう。「スピードは(3回途中4失点でKOされた)前回の阪神戦の方が出てましたけど、打者の反応を見ると、これでいけるんだと」。唯一のピンチだった5回2死満塁も「同じような気持ち」でしのぎ、自らの手で勝利をたぐりよせました。

ファーム行きの危機感を持った中での好投に、「ホッとしました」と胸をなで下ろした上沢選手。若い力で戦うファイターズの象徴でもある右腕は、試練を乗り越えたことで、またひとつ成長できたことでしょう。チームの貯金も今季最多に並ぶ「3」となりました。

上沢選手<7回 123球 打者25 安打1 三振7 四球3 失点・自責点0>

先発の上沢選手

「早めに援護点をもらって楽に投げることができました。野手の方々が作ってくれたリズムに乗って投げさせてもらった試合です。ここのところ結果が出ていなかったのは、とにかく腕を強く振ることばかりを考えすぎていたからなので、今回は“脱力”を心がけて投げました。前回までの反省を活かして、いい方向に出せたと思います。」

栗山語録

栗山監督

Q.上沢選手が久々の勝利を挙げました
「特徴はまっすぐで押し込めるか。きょうは逃げる(交わす)ところ、攻めるところのバランスが取れていた。5回を我慢しきったし、120球を越えてもああやって抑えられたら試合をコントロールできる。完封の可能性もあったけど、(球数的に)無理はさせられない。でも、もうそこまで来ているね」

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