

広報レポート<苦しみの中での気付き>


自分への苛立ち、腹立たしさ。試合終了後の三塁ベンチに、いつまでも腰を上げようとしない増井選手の姿がありました。2-2の9回2死無走者から四球、連打で決勝点を献上。6敗目を喫した右腕の両目は真っ赤に充血したまま、グラウンドの一点を見つめていました。
3回に先発の浦野選手が2点先制を許すと、ベンチは早めに動いて谷元選手にスイッチ。相手がエース格の則本選手とあり、「3点勝負」と心得ての用兵でした。にらんだ通り、4回に谷口選手の左翼フェンス直撃二塁打で追撃すると、6回には大谷選手がスライダーをフルスイング。豪快に右中間席中段へ運んで同点とし、6回から勝ちパターンの継投に入って緊迫した終盤勝負に持ち込みました。
次の1点を奪う前に、増井選手が失点を喫しての惜敗。セーブをここまで12個積み上げてきましたが、四球絡みでの失点が目立ち6月は黒星が3つを数えました。リリーフとして1球の怖さを誰よりも知るだけに、結果で怖さを取り払っていく以外ないことは熟知しています。もがき苦しむ右腕を競った場面で使い続けるのも、きっかけをつかんでほしいという首脳陣の思いがあり、本人もそれは心得ています。
野手に目を転じれば、西川、杉谷両選手の1、2番コンビも無安打が22打席まで伸びました。結果が出なければ出るように工夫をし、そこに新たな気付きがあるかもしれません。誰しもに訪れる不調をカバーし合うことで、チームはもっとたくましくなれるはずです。
浦野選手<2回2/3 打者14 球数58 安打3 三振0 四死球3 失点・自責2>

「調子自体は悪くなかったと思いますが。ヒットに四球が重なると失点につながりますし、しっかり投げ切れなかったということ。四球が悔やまれます」
栗山語録

Q.競り合いを落とす残念な結果です
「展開はイメージ通り。くっついていって残り3回で1点、と思っていたのでね」
Q.先発の浦野選手を早めに降ろしたことについて
「相手が則本で2点までなら付いていける、と思っていたから。今日は前の2登板と違って、球がいいのに丁寧に行き過ぎた。もったいないというか、プロの怖さ。越えていかないといけないですね」
Q.大谷選手と則本選手の力勝負は見応えがありました
「いい本塁打だったね。連打が難しいと分かっている中で、まだ2年目だとか(投打)2つやっているとか関係なしに、そう思います」
Q.宮西選手がプロ野球3人目の150ホールドを達成
「2012年の1年目から増井とミヤで戦ってきた。ミヤの場合は入ってすぐから安定して結果を残してきているのでね。これからも一緒に勝っていきたいですね」