

広報レポート<手を打ち尽くすということ>


スコアボードに並ぶ数字だけを見れば、最後に突き放されての惜敗、と表現するしかないかもしれません。しかし、栗山監督が常に話しているのは「負けるにしても手を尽くす」ということ。いつも結果が伴うわけではないのが難しさや厳しさだとしても、試合の中身を見れば、ベンチの思惑、選手の執念、その一挙手一投足に野球というスポーツが一体どんなものであるのかを垣間見ることができた一戦だったのではないでしょうか。
2点を追う7回。1死一、二塁で打席に立ったのは代打・大谷選手でした。追い込まれながらもストレートを弾き返すと、打球は左中間を深々と破る2点適時二塁打。試合を振り出しに戻す一打となりました。8回の敬遠策が相手の勝ち越しにつながり、9回2死の一打同点・逆転となる場面で代打で送り出した稲葉選手が空振り三振に。それでも、栗山監督は「そこについては後悔はしていない」と言い切ります。「手を尽くしたということか」と問われた指揮官は「そうだな」と答えました。
シーズンも残り60試合を切り、内容よりも結果が問われる時期に差し掛かっていることは間違いありません。ただ、どういう結果が出るにしても、内容を伴わない試合では前に進めないのも事実。この1敗を糧にして戦う。それこそが次へつながる最大の要素となるはずです。
中村選手<6回 100球 打者25 安打5/本塁打3 三振3 四球3/死球1 失点・自責点3>

「投げている感じは良かったんですが、失投をホームランにされてしまいました。そのあたりをしっかりと課題にしていかないといけないと思います。常にランナーを背負うピッチングになってしまい、なかなか攻撃にリズムをもたらすことができなかったのも悔しいです。同点に追いついてもらえましたし、この後はチームが勝てるようにしっかりと応援します。」
栗山語録

Q.6回3失点の中村選手は
「まっすぐのコントロールがどうか、という話を試合前にもしていたけど、3本ともまっすぐを打たれた。打たれたのは良くないけど、くしゃくしゃにならなくなってきたから、前に進んでいると思う。シーズン序盤だったら内容のある試合だったかもしれないけど、こういう勝ちにいく状況だと、そうじゃないから」
Q.大谷選手が同点打
「状態は悪くない。追い込まれた中で、自分の形で打ってくれた」
Q.後半戦連敗スタート
「下を向いてもしょうがない。ゼロに戻って明日頑張るしかない」