2014.08.14 THU
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<偉業を成しても謙虚に>

5回、HRの稲葉選手
5回、3番手で登板の河野選手

左打席から描き始めた放物線が右中間スタンドで消えると、一塁を回った稲葉選手は右手の人差し指を立てて喜びを爆発させました。4-5で迎えた5回1死一塁。マリーンズ大嶺祐選手の低めの直球をコンパクトに捌くと「うまく(バットに)乗った感覚があって。いけいけ、と叫びながら回りました」。昨年7月25日バファローズ戦以来、1年1カ月ぶりの一発が最大4点差をひっくり返す殊勲打となり、42歳の大ベテランは「みんなが粘り強く戦った結果」とチームの力を強調しました。プロ入り以来20年連続の本塁打は、大学出身では金本知憲氏に次いで2人目の偉業となります。「今年は出ないかな、と思っていたけれど、そういう中でも0よりはうれしいですね」。個人の記録で喜ぶのは主義に反するというもの。「また謙虚にいくだけ。調子はずっと維持できていたので、打席が少ないことを気にせず自分らしさを心がけました」と話します。

先発の斎藤佑選手が3回途中5失点で降板。5回には3番手の河野選手が1死満塁のピンチを背負うも、後続を断って稲葉選手の逆転弾を呼び込みました。試合前のミーティングで渡辺スコアラーが「何点差開こうが粘っていけば勝てる」という確信めいた言葉で野手陣にゲキを飛ばしていました。暗示が効いてか、鋭い打球が相手のミスを誘って加点。2.5ゲーム差で迎えた眼下の敵との直接対決に3連勝し、再び勝率を5割に戻しました。

8月1日にお立ち台に立った稲葉選手は「ミラクルファイターズ」というフレーズを使って7連敗を喫したことに、「そう言って負け出したのでね。一戦一戦全力で戦います」と口元を引き締めました。酸いも甘いもを知り尽くすベテランの号令に、ナインの心は一つに固まりました。

斎藤佑選手<2回2/3 58球 打者15 安打5 三振1 四球2 失点・自責点5>

先発の斎藤佑選手

「変化球の抜け球も多くて、ピッチングにならなかった。立ち上がりのフォアボールが何よりも悔やまれます。中継ぎ陣に負担をかけて申し訳ない気持ちです。逆転してくれた打線には感謝するしかありません。あとはこのままチームが勝てるように応援します。」

栗山語録

栗山監督

Q.稲葉選手の逆転本塁打に関して
「あの様なシーンでの打席の入り方や狙い球の絞り方はさすがだね」

Q.稲葉選手の本塁打を呼び込む5回表の河野投手のピッチング
「フルカウント(2アウト満塁、打者田村選手)のあの一球が全てだね。あの一球次第では試合の展開が大きく変わっていたかもしれない」

Q.2連勝をかけて登板した斎藤佑選手のピッチングに関して
「球は良くなってきている。佑樹が進んでいかなければいけない課題がみえてきた試合だった。あいつの持っている能力からすれば課題を乗り越えていくのは難しくないと思っている」

Q.7連敗の後の3連勝で勝率も5割に戻しました
「今日何が良かったのかをみんなで考えて、1日1日必死に戦っていくしかないね」

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