2014.09.11 THU
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
0
0
0
2
0
0
0
0
0
3
0
3
0
0
0
0
1
X
R
H
2
3
7
7

広報レポート<涙が伝えたもの>

ハイタッチする栗山監督とメンドーサ選手
スタンドへ挨拶の様子

鳴り止まぬ「稲葉コール」に、背番号41の瞳は潤んでスタンドがぼやけて見えました。今季の東京ドーム最終戦は、スワローズ在籍時から幾多の勝負を繰り広げてきた稲葉選手にとってのラスト東京。セレモニーで右翼席前に整列し、ファンに深々と頭を下げるベテランの目はフラッシュに反射して輝きを増していました。

先発のメンドーサ選手は「初回から力尽きてもいいと全力でいきました」と、打者の懐へツーシームを軸に投げ込み、3回まで無安打投球と上々の立ち上がりを見せました。その間に打線が近藤選手の2点二塁打、中田選手の右中間への25号3ランで援護射撃。4回に内川選手に2ランを浴びましたが、その後は強力ホークス打線をわずか3安打に抑える好投で来日初完投を飾りました。

終わらない稲葉コールは、メンドーサ選手の心を打ちました。「長いキャリアがそうさせたわけではない。稲葉さんの人柄や全力で戦う姿勢がファンの心を引き付けたんだと思う」。稲葉選手のモットーである全力疾走を投球に置き換えたような、この日の圧巻ピッチング。リーグワーストの12敗を喫し、打者を見て幾分抜く球があったこれまでとは違い、明らかに一球入魂の姿勢がうかがえました。

北海道は大雨の特別警報が出され、未明から避難勧告が発せられて選手はニュースを心配顔で見ていました。本拠地を思う気持ちは自然と勝利へ体を突き動かしたのかも知れません。ホークス相手にこれで2カード連続の勝ち越し。ゲーム差は開いていても混沌として予断を許さない状況が続きますが、稲葉選手の遺産とも言える全力疾走を皆が意識すれば、自ずと道は開けてくるはずです。

メンドーサ選手<9回 116球 打者31 安打3/本塁打1 三振6 四球2 失点・自責点2>

先発のメンドーサ選手

「初回から最後のイニングのつもりで飛ばしていきました。頭から全ての球種を使って攻めていくことができたと思う。最初から出し切ったことでストレートも走ってきたんじゃないかな。」

栗山語録

栗山監督

Q.メンドーサ選手が完投勝利
「こういうイメージなんだよ、メンディって。試合の流れを読めるピッチャーなんだけど、きょうは目一杯でいっていた。この大事な試合、一人で最後までいってくれたのは大きい」

Q.稲葉選手の打席については
「みなさん、くれぐれもホークスファンにお礼を言ってください。負けている状況でも稲葉ジャンプをやってくれて、おれも感動したし、稲葉も感じている。野球ファンの思いが伝わる。良かったよね」

Q.中田選手が貴重な追加点
「打った瞬間、というのは久しぶりだな、と本人とも話した。もう悩んでいるときじゃない。きっかけにしたい試合が欲しかったけど、そういう試合になったかな」

  1. トップ
  2. 試合情報
  3. ゲームレポート