2014.09.14 SUN
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
0
0
0
0
0
3
0
3
1
0
0
0
0
0
2
0
0
0
R
H
7
10
2
8

広報レポート<執念の出塁、実らず>

6回、タイムリーヒットの陽選手
8回、稲葉選手

一本出ていれば流れを引き寄せられたに違いありません。しかし、その打席に限っての勝負という意味では勝っていました。4試合ぶりに「5番・指名打者」でスタメン出場した稲葉選手は、ポイントゲッターではなくチャンス拡大の役割を果たしました。まずは4回1死三塁。カウント3-1からの変化球をしっかりと見逃して四球を選ぶと、1点差に詰め寄った6回無死一、三塁でもフルカウントから四球で出塁。9月2日の引退発表から11打席快音が出ておらず、早く打ちたいという心理があってもおかしくないはず。しかも、そこでの一本が先制や同点という殊勲打になる状況で、はやる気持ちをグッと抑え、つなぐ打席に徹してみせたのです。

打席に立てば、たとえチャンスでなくても「稲葉ジャンプ」が球場を包みます。その一度、一度を噛み締めながら打席に入っています。9月11日のホークス戦(東京ドーム)では、相手チームのファンもジャンプを繰り返しました。ファイターズファンだけのものではなく、野球ファン全体のものというカテゴリーでこれからも語り継がれるであろう応援方法に、20年間のプロ野球生活を送ってきたベテランが涙を隠そうとしませんでした。チームメートやファン、多くの人たちに愛された理由は、座右の銘にもなっている“全力疾走”を常に実践したから、そして、この日の打席のように自分の結果だけを求めず、チームの勝利を優先したからにほかありません。「つないでいこうと思った」。ホームランを打ってもそう話し続けた男が、そのコメントを体現する2四球だったといえるでしょう。

ただ、あとがつながらず、もう一歩のところまで追い詰めながら逆転までこぎつけることはできませんでした。攻撃陣でいえば序盤で得点が奪えないこと(9月の10試合、1~3回で合計8得点、4~6回で16得点、7回以降で13得点)、投手陣でいえば中継ぎ陣が低調であること(中継ぎ陣の9月防御率はリーグ最低)。先発投手がクオリティースタートを続けている(9月9試合)一方で、白星が先行しないのは気にかかるところです。稲葉選手を札幌ドームでの公式戦で見られる機会はあと7試合。クライマックスシリーズを見据えての戦いが進む中で、ひとつのプレーにどれだけの執念を持って臨めるか。見習うことはまだまだあるのではないでしょうか。

浦野選手<6回2/3 103球 打者27 安打6/本塁打2 三振4 四球2 失点・自責点3>

先発の浦野選手

「申し訳ない。ホームラン2本が全てです。確かに5回までは粘り強く投げれていたとは思いますが。。。本当に申し訳ないです。」

栗山語録

栗山監督

Q.浦野投手は7回途中までを3失点のピッチングでした
「ホームランはあったにしても、精度のあるピッチングだったと思うよ。先に点を取ってあげれば違う展開になったかもね」

Q.前回7回無失点のディクソン投手から2点を奪う攻撃を見せました
「あそこは一気にいかなければいけない場面だった一発でしとめ切れなかったのが反省だね」

Q.明日は上沢投手が登板です
「何が何でもとりにいきます。全力でやるだけです」

  1. トップ
  2. 試合情報
  3. ゲームレポート