

広報レポート<鮮烈デビュー>


試合が終わり、お立ち台に上がったのは社会人卒10年目のベテラン左腕と高卒ルーキー。武田勝選手は昨年5月3日以来となる札幌ドームでの勝利となりました。開幕カードのイーグルス戦で黒星を喫しましたが、その後は3連勝。リベンジを果たしました。淺間選手は初のヒーローインタビューで「正直、凄い緊張しました。でも、最高に嬉しい。今日は80点ぐらいの出来です」と初々しく振り返り、ゴールデンウィーク中、沢山のファンが駆けつけたスタンドを沸かせました。
昨夜のイーグルス戦、6回1死一塁の場面。二ゴロで一塁へヘッドスライディングした際、左手を負傷した陽選手。病院で検査をした結果、左手舟状骨剥離骨折と診断を受け、チームの主軸は実戦復帰まで約一ヵ月半の戦線離脱を余儀なくされました。「突発的なものではないから、俺のせいかも」と指揮官も落胆の色を隠しきれませんでした。
連敗を喫し、少し嫌な雰囲気が漂うチーム。この不穏な空気を吹き払ったのは緊急招集された淺間大基選手といっても過言ではありません。昨夜22時30分頃にマネージャーから一軍昇格の連絡を受け、今朝8時00分の便で羽田空港を発ちました。午前11時前に札幌ドームへ到着し、早々にユニフォームへ着替え、バッティング練習に臨みました。2番・中堅手でスタメン出場。18歳のルーキーは4回にプロ初安打(中前打)を放ち、堂々たるデビューを果たしました。5回には四球で出塁すると、快足を飛ばしプロ初盗塁を記録。走・攻・守、三拍子揃った外野手として大いに期待され、今季はファームにてイースタン・リーグトップを走る安打数(42本)を放ち、打率も3割2分3厘をキープ。一軍デビューには十分の数字を残していました。
ファイターズの主軸を戦力から失い、チームのテンションも下がり気味ではありましたが、今日の“高卒ルーキーの活躍”は指揮官に安心感を与えたに違いありません。貴重なプラス材料となったはずです。ほかにも虎視眈々と狙ってる選手は山ほどいます。ピンチをチャンスに変え、今こそがチーム力を試されるときになりそうです。
先発投手コメント

武田勝投手
<5回2/3 球数81 打者22 安打6 三振1 四死球0 失点・自責点2>
「先制されましたが、その後しっかりと粘ることができた。試合を作ることだけを考えたし、前回(開幕カード)の楽天戦でやられているので、きょうは気持ちでは絶対に負けないようにと思って投げました。あとはチームがこのまま勝てるように応援します」
栗山語録

Q.『こどもの日』の勝利
「良かったですね。昨日あれだけ(スタンドに)入ってもらっていい試合ができなかったから」
Q.武田勝選手が3勝目
「勝ち投手になりながら抹消して調整してもらったりしているけど、しっかり投げて試合を作って勝ちに導いてくれる。良かった」
Q.淺間選手が鮮烈なデビュー
「(一軍に)上げるときにはスタメンでと思っていた。喋るのだけでドキドキしているようだったけど、試合になると違う。そういうところに期待しているし、チームの活性化になるかなと思う」
Q.ゴールデンウィークの試合は明日が最後
「しっかり試合を見られるとき。感動するような試合、プレーを見せられるように頑張ります」