

広報レポート<たとえリーグ最低でも>


ヒーローインタビューが終わり、スタンドへのサインボール投げ込みが行われる中、バックネット裏に向けて大きく手を上げる姿がありました。その視線の先では両親が立ち上がり、手を振っていました。ロッカーに戻ると、普段通りチームメートと冗談を言い合いました。「ナイスヒット!」「ナイスゲーム!」という声に、レアード選手はおどけながらも満面に笑みを浮かべました。
5回の先頭打者として打席に立つと、右中間を鋭く破る打球を飛ばして二塁を陥れました。実に7試合ぶりとなるヒット。アメリカから応援に訪れていた両親に初めての”プレゼント”を贈った格好となりました。異国の地で苦しみながらも奮闘する勇姿を披露する1本でした。
規定打席に到達している打者としては、打率はリーグで一番下。それでも、グラウンドに立ち続けられることに感謝し、打撃再浮上のために熱心に研究を続けてきました。アメリカでプレーしていた昨年の映像を取り寄せ、林打撃コーチと見比べて修正に臨んでいました。ゆったりと構えてスイング始動する。その成果は徐々に現れはじめ、鋭い当たりを飛ばせるようになりました。ひとつの安打が流れを変えたのか、7回の第3打席では死球で出塁し、ダメ押し点につなげています。
近藤選手の2ランで主導権を握り、投手陣が完封リレー。ジャイアンツに連勝し、貯金は今季最多に並ぶ「12」としました。投打がかみ合った中で、復調の兆しをみせた助っ人。下位打線のつながりで何度も勝利をもぎ取った開幕直後のような戦いができれば、貯金はもっと増えるに違いありません。
先発投手コメント

浦野投手
<6回 打者25 球数91 安打5 三振5 四球4 失点・自責点0>
「今日は高さとコースを意識して丁寧に投げました。フォークはあまりよくなかったんですけど、真っすぐをうまく投げられたと思います。早い段階で先制してくれたことも助かりましたし、お陰で最後までリズムよく投げられました。感謝しています」
栗山語録

Q. ジャイアンツ相手に連勝しました
「みんなが一丸となって戦ってくれているよね。「勝とう!」という姿勢がよかった。浦野も、浦野らしく先制点を与えないように投げてくれた」
Q. 大谷選手が安打と好走塁をみせました
「翔平らしい。ピッチャーと全然違うんだけど、うまく切り替えてチームに貢献してくれているよね。本人も結果が出て少し安心してくれていると思います」
Q.レアード選手に久々の安打が出ました
「日本に来て、結果が出なくて苦しい状況だということは理解してるつもりなので。そういう意味では、今日はよかった。内容もよかったね」
Q.7回からメンドーサ選手を投入しました
「非常に難しい展開だったけれども、メンディーも集中力があった。普通は負けパターンで先発投手は出てくると思うんだけど、逆に相手もそこで何か感じ取ってくれるものがあれば良いし、我々も色んなものを使っていかないといけない。(継投には)十数通りのパターンはあるんだけど、やっぱりお互い生き物なので、その時の相手の雰囲気を感じながら戦っていかないといけない」