試合情報

市川選手の9回劇的な同点本塁打、そして10回にレアード選手の試合を決める犠牲フライ。今日のヒーローは間違いなくこの2人です。ただ、谷元選手、クロッタ選手、乾選手が4イニングを0点で抑える投球が劇的な勝利を生み出す原動力となりました。

序盤、先発の吉川選手は2本の本塁打で得点を許します。3回には2アウトから2本の単打でランナーを背負い、ブランコ選手の3点本塁打。5回には先頭の糸井選手にソロ本塁打。この2本の本塁打で5回4失点。「本塁打に関しては言うまでもない」と自身を切り捨てる投球内容でした。その流れを断ち切るべく2番手谷元選手が6回を三者凡退に抑えます。続く6回、7回はクロッタ選手。先頭の安達選手に安打を許すのみで、その後6人の打者をピシャリと抑えます。続く4番手の乾選手も無失点で打線の援護を待ちます。

一方バファローズは、5回途中で先発松葉選手がマウンドを譲ると、勝ちパターンの岸田選手、平野佳選手ら5投手の継投で追加点を許しません。9回は6番手にクローザー佐藤達選手。先頭の代打大谷選手が粘って四球を選ぶと、市川選手が古巣ジャイアンツの本拠地東京ドームで起死回生の2点本塁打を放ち試合を振り出しに戻します。

延長戦に入った10回、ファイターズのブルペンにはこの回を3人で抑えた宮西選手の他に、白村選手、石井選手、増井選手と12回までを戦い抜ける駒を残していたのに対し、バファローズは残り2投手。無死満塁でレアード選手に対峙するバファローズは継投という選択肢すら選ぶ事ができない状況でした。その好機を見逃さなかったのはレアード選手。高めのストレートを外野へ運び、これがサヨナラ犠牲フライとなり勝利を手にしました。サヨナラ勝利の影に中継ぎ投手陣の好投が光りました。

吉川投手
＜5回 93球 打者25 安打7（本塁打2）三振1 四球3 失点・自責点4＞

「全体的にリズムが悪かったですね。ツーアウトから粘り切ることが出来なかったことが反省点ですね。ホームランに関しては言うまでもありません」

Q.劇的なサヨナラ勝ち
「いろいろな考え方があったと思う。いろんな選択肢があった。そういう中で乾が頑張って同点に追いついた。新垣が勝ってくれた流れがある。こういう試合を取れると大きい。最後に追いつくというときには、ベンチが（試合に）入っていくという感じがある。そういう空気が欲しかった。それを壊さないように行きたい」

Q.矢野選手も控える中で、市川選手にそのまま打たせて同点弾
「あそこは代えるつもりはなかったよ。そういう（打てる）ところも買っているんでね」

Q.それも大谷選手の四球から始まりました
「よくオレの意図を汲んでくれた。それはランナーに出ること。大きな四球だった。褒めたくはないけど大きい。ピッチャーではスットコドッコイだけど、バッターだといい仕事をするね（笑）」