

広報レポート<まだまだ通過点>


ビジョンに161kmの数字が表示されると、スタンドからどよめきが起こりました。1回2死三塁の場面。西武・中村選手に投じた4球目、今季自己最速となる161kmをマークしました。最後は142kmのフォークで空振り三振を奪い、ピンチを招きながらも無失点で抑えてみせました。
7月24日の西武戦で中村選手から満塁本塁打を打たれている大谷選手。今季の対戦成績10打数2安打(2本塁打)の数字を考えると打率以上に一発の怖さがありましたが、初回からギアを上げた気迫のピッチングで見事苦手意識を克服してみせました。
「初回から飛ばすイメージで行きました」と話す大谷選手は、きょうのキーマンを自分の中でイメージしていたはずです。その結果が「161」という数字に結びついたのでしょう。8回を投げて10奪三振無失点の好投。西武打線を引き寄せない完ぺきな内容となりました。
大谷選手の援護は初回3点のみとなりましたが、3試合連続で先頭打者・陽選手が出塁すると後続が連続四球を選びチャンスを作りました。続く、中田選手の左翼フェンス直撃の2点適時打で先制し、近藤選手の左越え適時打で加点に成功しました。数少ないチャンスをモノにした理想的なゲーム運びとなりました。今季最多の貯金21をさらに蓄えるべく、チーム全員で戦っていきます。
先発投手コメント

大谷投手
<8回 118球 打者30 安打5 三振10 四球2 失点・自責点0>
「本当に凄く嬉しいです。なんとかゼロで抑えたいと思っていたので、初回から飛ばすイメージで行きました。その分球数が多くなってしまったんですが、最後まで市川さんにうまくリードしてもらいました。感謝しています」
栗山語録

Q.2試合連続の完封勝ち
「きのうもああいう形の試合になったけど、チームの状態がどうこうじゃなくて、どこまで上に行けるか。勝ち続けるしかない。翔平もよく頑張ったと思います」
Q.大谷選手が13勝目
「結果として安定しているけど、もっと安定して投げないと。あえてゼロだったから言うけど、もっとしっかりしなさい、と。とはいっても、ひとつだけ良かったのは、1回にピンチになると前半戦ならバランスを崩していたけど、きょうはしっかりと行けていた。集中した空気があった」
Q.2回以降は菊池選手も立ち直った
「1回も3点取ったとは思ってないから。あのあとノーアウト二、三塁だからね。きちんと追加点を取れるところは取らないと」
Q.首位との差はなかなか縮まりません
「きょう抑えたことは忘れて、残り29試合勝ち切れるように全員で向かっていくだけ」