

広報レポート<受け継がれる魂>


ファイターズという大きな幹に新たな蕾が芽吹いたこの日、大きく咲き誇った一輪の花の幕が閉じました。
2002年のドラフト会議において自由枠でジャイアンツに入団。13年間で積み上げた勝ち星の数は62個。グラウンド上のパフォーマンスはもちろん、自身の野球カードにサインを入れて持ち歩きファンにプレゼントする独特のファンサービスで、僅か3年という短い期間であってもファンのハートをがっちりと掴みました。若いファイターズの選手達にとっては見本となる存在です。
木佐貫選手がマウンドに上がったのは5回。試合中に笑顔を見せる事のない指揮官も、「ピッチャー木佐貫」と主審に告げる一瞬白い歯がこぼれました。割れんばかりの大歓声でマウンドに登場した背番号29。懇親の11球でマリーンズ打線を三者凡退に抑え、自身の花道を飾ります。「ホッとしました。声援ありがとうございました」登板後に語る謙虚なコメントは35歳の今でも変わりません。
一方、この日から1軍初合流となったのは高卒ルーキー清水選手、高濱選手。木佐貫選手とは一回り以上の年齢差です。スターティングラインナップに9番サードとして名を連ねたのは高濱選手。2回、プロ初の守備機会が失点につながる失策、打席では2打数ノーヒットと残念ながら結果は出ませんでした。ただ今日の試合は結果よりも何を感じるかが大切です。悔しさを糧に更なる成長を期待したいものです。
昨年は高卒ルーキーの渡邉選手、岸里選手、石川亮選手が1軍初昇格で金子誠、稲葉両氏の引退を目の当たりにしました。今年も同じ様にファイターズDNAは脈々と受け継がれます。
先発投手コメント

吉川投手
<4回 球数106 打者21 安打6 三振2 四球3 失点4 自責点3>
「序盤からテンポの悪いピッチングとなってしまいました。木佐貫さんにはリードされた状態で降板してしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです。きょうの反省を次に活かせるよう、しっかり修正していきたいと思います」
栗山語録

Q.木佐貫選手の引退試合でした
「監督としてすごく責任を感じるよね。もっともっと働かせてあげられたかもしれないし、他に出来ることがあったんじゃないかって考えてしまう。何もしてあげられなくて申し訳ないね。でも、野球人生というのは長さではなくて密度だから。今までの経験は必ず財産になる」
Q.高濱選手が一軍初出場でした
「一軍でしか味わえないこともある。初球から振れるというのは大きいね」
Q.近藤選手が久々に捕手で出場しました
「俺の中では昨日までキャッチャーだったので、ふつうです」