

広報レポート<ひとつの試練>


均衡を破ったのは田中賢選手の適時二塁打でした。5回2死一、二塁の好機でホークス・武田投手が得意とする緩いカーブを狙い打ちしました。打球は前進守備のシフトを敷く外野手の頭を越して左中間へ。「あそこはカーブを狙っていきました」と一言。百戦錬磨のベテランのバットがチームを勢いづけさせてくれました。
しかし、ヤフオクドームでの試合運びは思うように行きませんでした。黄色いはっぴで埋まるスタンド。独特の嫌な雰囲気が漂っていました。昨年のヤフオクドームでの試合成績は2勝7敗1分。2014年8月26日、27日以来の(ヤフオクドームでの)連勝を飾ることが出来ず、球場の苦手意識を完全に払拭することは出来ませんでした。敗因は戦術、実力にあることは言うまでもありませんが、それ以上に嫌な敵が存在することは間違いありません。
また、今季6試合目となる登板となった大谷投手は7回途中8奪三振とホークス打線を最少失点に抑えましたが、継投の中継ぎ陣が崩れ念願の白星はお預けとなりました。今季登板した5試合とも全てクオリティースタート(6回以上を投げて自責点3以下)を記録していますが、不運にも勝ち運に恵まれない形となっています。
これも野球の神様が大谷投手に与える試練かもしれません。どうすれば試合に勝つことが出来るのか。苦しみながらも模索していくことが大谷投手のさらなる成長と飛躍につながることでしょう。ファイターズのエースが勝ち始めた時、その時はチームの勢いもさらに上昇気流と向かうことでしょう。
先発投手コメント

大谷投手
<6回2/3 球数115 打者29 安打5〈本塁打1〉三振8 四球3 死球2 失点・自責点3>
「せめて7回は投げ切りたかったんですけど、チームの皆さんに迷惑をかけてしまいました。守備にも助けられましたし、先制を取ってくれた野手の皆さんには感謝しています」
栗山語録
Q.大谷投手にまた勝ちがつかなかった
「勝ちの流れは完全に作っているんだから、勝たせてやりたかった」
Q.特に7回、ホークスの反撃を食い止められなかった
「あれだけフォアボールがあるとね…それにこういう打線だからホークスなのであって…」