

広報レポート<「一回表・大量得点」の難しさ>


これ以上ないスタートを切ったはずでした。しかし、一回表の大量得点は難しさと表裏一体であることを痛感する初回の攻防となりました。プレーボール直後からファイターズ打線が火を吹き、4安打を集めて3得点。いきなり優位に立てたことは間違いありません。ただ、先発投手にとって登板前に大量援護をもらうと、ゲームメークが難しいといいます。自分の調子がどうなのかを実際に把握する前から『勝てて当たり前』という周囲の空気を感じ、そして、自分もリードを守るピッチングをしてしまう。まさに、そんなエアポケットに入ったかように先発メンドーサ投手は一回裏に逆転を許し、自分のペースに持ち込むことができませんでした。
前日は両チームに3ランが出て、この日も一回の逆転弾は3ラン。一方で、1点を追う3回に中田選手が11号ソロを放って同点に追いつきました。それでも、6回に谷元投手がソロアーチを浴び、またしても一発で勝負が決まりました。狭いといわれる東京ドームでは、ホームランが命綱であり命取りになる。どちらに転ぶか最後まで分からない試合になったとはいえ、2日連続の1点差負け。1点差での惜敗は今季の26敗中14度に及びます。打線は6試合連続安打と好調である半面、投手陣は6試合で29失点(1試合平均4.83点)にクオリティスタート2試合と息切れ気味です。一年中、投打の歯車が噛み合うことは難しくても、噛み合わなくなったときに早く修正できるかが勝負の分かれ目。大きな勝ち越しを目指して入った交流戦の2カード目で、シーズンを占うひとつの大きな山場を迎えました。
先発投手コメント

メンドーサ投手
<5回 球数86 打者21 安打5〈本塁打1〉 三振4 死球1 失点・自責点4>
「初回に先制してくれたんですけど、その裏に逆転を許してしまい反省しています。もう少し長いイニングを投げられればよかったのですが、粘り強いピッチングができませんでした。よかったところは、2回以降、気持ちを切り替えて投げられたことぐらいです」
栗山語録

Q.試合を振り返って
「先に点を取って、すぐに点を許しては…あの流れでいきたかったんだけど、なかなか難しかった。なにが悪いのかって、それがずっと続いているわけだから。明日頑張るしかない」