2016.06.14 TUE
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
0
1
2
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
R
H
4
9
0
5

広報レポート<“精密機械”のごとく>

無四球完封を決めた有原投手
ライト前にヒットを放つ陽選手

球数は120を超えていました。しかし、勢いが衰えることはありませんでした。勝利まであとアウト1つ。ベイスターズ打線の4番・筒香選手に対し、有原投手は全球ストレートで押しまくりました。カウント2-2から投じた渾身の129球目は高めに決まりました。バットは動かず見逃し三振。マウンド上での仁王立ちで終えた6勝目は、チームとしても今季初の完封勝利となりました。

立ち上がりこそボールが高めに浮いたものの、きっちりと修正し、3回以降は持ち味となっているゴロアウトの山を築きました。奪った三振も9つ。そして、無四球だったことが何より大きな勲章です。31人の打者と対戦し、2球連続ボールから入ったのは3度だけ。「ストライクを先行して有利なカウントで勝負する」という投手陣の方針からすれば、お手本のようなピッチングを披露してみせました。ストレートには球威があり、変化球のコントロールも抜群。決して三振を多く奪うタイプではない右腕の真骨頂ともいえる内容でした。

かつてメジャーリーグで355勝を挙げ、『精密機械』と称されたグレッグ・マダックスを彷彿とさせる9イニング。そのマダックスが1990年代に所属していたアトランタ・ブレーブスは、剛腕のジョン・スモルツ、技巧派左腕のトム・グラビンという“三本柱”を擁し、黄金時代を築き上げました。マダックスに有原投手をたとえるなら、スモルツは大谷投手。当時のブレーブスと対戦した経験のある元メジャーリーガーの吉井投手コーチは言います。「あとはトム・グラビンやな」。着実に完成しつつある“投手王国”の大事なピースとして、今後もマウンドに立ってくれるに違いありません。

先発投手コメント

先発の有原投手

有原投手
<9回 球数129 打者31 安打5 三振9 四球0 失点・自責点0>

「完封できて嬉しいです。キャッチャーの市川さんがうまくリードしてくれたので信じて投げました。(イニングを重ねる毎に)徐々に調子も上がってきましたし、カットとフォークをうまく使えました。この調子をキープできるように頑張っていきたいです」

栗山語録

Q.有原投手が今季初完封
「素晴らしかったです。ほぼ完ぺき。(シーズン中盤)そろそろ疲れてくる時期だから、9回も色々と考えたんだけど、行ける感じのところまで行かせようと思った。(無四死球に対して)ピンチらしいピンチがないのも、そういうことだよね。有原らしいピッチングだった」

Q.15奪三振を喫しての勝利
「多いね。でも、追い込まれたあとも、しっかりバットを振る感じがあった」

Q.谷口選手が先制打を放ちました
「あそこはよく打ったんだけど、そのあとをもう少し頑張らないとダメなんだよな。最後の三振も、後ろにキャッチャーとピッチャーがいるわけだから、なんとかしないといけない。いい経験になると思う。どう野球をすべきか、考えて欲しい」

  1. トップ
  2. 試合情報
  3. ゲームレポート