

広報レポート<“試合を壊さない”ミッション>


これ以上の失点は許されない。4点を追う4回2死一、二塁となったところでマウンドに上がったのは新垣投手でした。緊張感が漂う場面でも初球からストライクゾーンで勝負。3球で追い込んでから、最後はフォークで左飛に抑えました。5回以降も三者凡退のイニングこそなかったものの、ソロホームランの1失点だけで8回まで投げ切りました。9回に一発が出れば追いつくところまで持っていった。先発が早く崩れ、2番手として登板した時点では、この役割を“敗戦処理”と表現する人がいるかもしれません。しかし、イニングが進むにつれて「まだ勝つチャンスはある」と思わせることができれば、ある意味、ゲームメークの許される先発以上に評価できるものになる。新垣投手が見せた粘りの62球は、相手投手を攻略できずにいたチームに勇気を与えるものだったはずです。
一軍に昇格してからチームの快進撃が始まりました。僅差リードが続く試合展開に、出番はなかなかやってきませんでした。ここまで3試合の登板。しかし、投手陣の練習前に“一発芸”を披露してから連勝が始まったことから、いまや全体練習前のルーティンとなりました。ムードメーカーとしての存在にも、注目が集まり始めています。マウンドに上がればストライク先行のピッチングを実践。“試合を壊さない”という最大で唯一のミッションを、しっかりと遂行してみせたのです。同一カード3連勝こそ逃したものの、どういう展開になっても勝負できる形があるのは、ファイターズにとって大きなプラスです。
先発投手コメント

斎藤佑投手
<3回2/3 球数88 打者19 安打6〈本塁打1〉 三振1 四球3 失点・自責点5>
「真っすぐがよくなかったですね。本来の真っすぐと比較して質もそうですし、思った通りに投げられなかったです。攻めの投球ができませんでした。先発として試合をつくれず申し訳ない気持ちです」
栗山語録

Q.最後惜しいところまで追い上げました
「自分たちの準備をしっかりする。自分たちのやるべきことができたんですか?というところなので、結果じゃない。こちらもお願いしてることはあるけど、できてなかったら監督の責任。オレが悪い」
Q.あしたからのホークス戦は気持ちを切り替えていきますか
「切り替える必要なんてない。我々は上にいるわけでもないし、下にいるわけでもない。必死になってがむしゃらにやるだけ」