

広報レポート<一発の破壊力>


3点を追う5回無死満塁。カウントは2ボール0ストライクでした。打席のレアード選手はストレート一本で待ち構えていました。そして、ストレートが甘く入ってくると、迷わずに強振。完ぺきに捕らえた打球は左翼スタンドへ弾丸ライナーで消えていきました。2年連続の30号アーチは今季初、来日3本目となるグラウンドスラム。そこまで走者を出しながらも決定打を出せずにいたもどかしい試合を一気にひっくり返す一撃でした。
“すしポーズ”は29打席ぶり。その逆転弾がチームに勇気を与えたのは間違いありません。コントロールが定まらず3回までに4点を失っていた先発・高梨投手は、4回以降は粘りのピッチングを披露。6回途中からは、ファイターズの屋台骨を支える中継ぎ陣が相手に付け入る隙を与えず無失点を続けました。試合が硬直したところで追加点を奪ったのもファイターズ。9回1死から代打・大谷選手が20号ソロ、続く中田選手が18号ソロを放ち、今季3度目のアベックアーチで試合を決めてみせたのです。
破壊力のある一発攻勢で勝利をモノにするのも、ファイターズらしさのひとつです。中田選手があと2本打てば、1シーズンで3選手が20本塁打以上を記録することになります。これは北海道移転後初優勝を飾った2006年以来(小笠原32本、稲葉26本、セギノール26本)。逆転優勝へ向けて、休まず攻め続けます。
先発投手コメント

高梨投手
<5回1/3 120球 打者23 安打5 三振3 四球4 失点・自責点4>
「反省しかありません。投げる球すべてが制球できず、ストレスをかけるようなリズムの悪い投球になってしまいました。逆転してくれた野手の皆さんに感謝したいです。チームが勝つようにしっかり応援します」
栗山語録

Q.レアード選手の満塁本塁打で逆転しました
「(1打席目は)全然合ってなかったんだけどね。ああいうところが、彼らの持ってるところ。集中してよく打ってくれたね」
Q.きのうの試合から流れがよくない様に見えました
「きのうの試合は、本当に嫌な感じがしたし、きょうの試合は大きな意味を持つと思っていた。(中田)翔も(大谷)翔平もそうだけど、何と言っても中継ぎ陣がよく頑張ってくれた。素晴らしかったね」