

広報レポート<ここがスタート>


投手の足元でバウンドした打球は、二遊間を破っていきました。途中から二塁の守備に入っていた石井一選手は、9回2死一塁の場面で打席に立ちました。これがプロ初打席。そして、プロ初安打。開幕一軍の切符を手にしたルーキーは、満面に笑みを浮かべて記念のボールを手にしました。「ようやくスタートした感じです」。プロ野球選手としての第一歩を踏み出した瞬間でした。
石井一選手が個人としてのスタートを切ったとするならば、勝率5割に戻したチームはペナントレースのスタートを切ったとも考えられます。原動力の一端を担っているのが近藤選手です。開幕から4試合連続で5番打者として出場。開幕3連戦中の8打席連続出塁に続き、この日は決勝打となる勝ち越し適時打あり、ダメ押しの2点適時打あり、第2打席から4打席連続出塁でチームを勝利に導きました。ここまで21打席で16度の出塁と、驚異的な数字を残しています。打率1割台と低迷したオープン戦期間中も「いまは力を貯めていますから」と言い切っていた男。まさに、宣言通りの爆発です。
先発・高梨投手が制球に苦しみながらも6回途中1失点で試合を作れば、中継ぎ陣が無失点リレーで、今季初勝利をプレゼントしました。栗山監督は言います。「開幕からの1ヶ月は、いかに離されないでいけるか」。開幕4連勝したチームはありますが、地道に勝ち星を積み重ねることで、上位進出を虎視眈々と狙い続けます。
先発投手コメント

高梨投手
<5回0/3 107球 打者25 安打5 三振7 四球4 死球1 失点・自責1>
「6回は(球数)100球を超えていたんですけど、任せてもらった以上、あそこは何としても抑えないといけませんでした。抑えてくれた谷元さんに感謝したいです。全体的に調子も悪くありませんでした。ただ、自分のボールを操れなかったので、結果的にボールやフォアボールが多くなってしまいました。リズムが悪いと攻撃へのリズムも悪くなってしまうので、そこは次回に向けて反省したいと思います」
栗山語録

Q.高梨投手が粘りながら投げました
「球数が増えていたけど、よく粘ってくれた。『すみません』って申し訳なさそうにしてたけど、ああいう風に最少失点で行くことが重要。谷元もそうだけど、ピッチャーがよく我慢して試合を作ってくれた」