

広報レポート<「あと1本」をきっかけに>


3点のリードを守れなかったからなのか、3点以上を奪えなかったからなのか。どちらを敗因と考えるにしても、サヨナラ負けを喫したのは変わらない事実。しかも、開幕5カードで2度目の同一カード3連敗となれば、何か歯車が噛み合っていないのも変わらない事実といえるでしょう。苦しい戦いを強いられる中で、何が見出せるのか。ひとつだけいえるとすれば、開幕から低空飛行を続けてきた打線に光が見え始めたことです。
このカードで挙げた得点は合計で7点。そのすべてが本塁打(2ラン×1、ソロ×6)によって叩き出されたものでした。それ以前から“チャンスでのあと1本”が出ないどころか、快音そのものが響かない状況。4月6日のマリーンズ戦以降、9試合連続でチーム全体で9安打以下。1試合あたり6.3安打となれば、大きな得点は期待できません。しかし、この日は首位打者の近藤選手が無安打ながら、大野選手の猛打賞や田中賢選手のマルチ安打など、10試合ぶりに2ケタ安打を記録しました。
得点圏に走者を置いたイニングは4度。三塁に走者を3度も置いた試合は初めてです。「あと1本」にもなかなかたどり着けなかった打線が、「あと1本」のチャンスを多く作り出しました。昨シーズンは、得点圏打率こそ高くなくても、機会を増やすことで得点を挙げてきました。それがファイターズスタイルとするならば、きっかけと位置づけられる試合になるかもしれません。ここから打線がどう上昇カーブを描くのか。期待したいところです。
先発投手コメント

メンドーサ投手
<5回0/3 80球 打者22 安打7 三振5 四球1 失点・自責2>
「もう少し長いイニングを投げたかったけどね。6回の先頭を抑えないといけなかった。中島卓の好プレーにも助けられたし、野手の皆がよく守ってくれた。あとは、中継ぎ陣を信じて応援するよ」
栗山語録

Q.増井投手が最後に打たれる形となりました
「信頼して使い切ってる訳だから、そういう時もある」
Q.この3試合、本塁打のみの得点となりました
「状態の良いバッターが多いわけではない。どんな形でも点を取れるかが重要。内容ではなくて、勝ち切らないといけない。こっちの責任」
Q.大野選手が猛打賞の活躍でした
「準備をしっかりしてくれてたのは大きかった。試合に出てない時にどう準備をするか」