

広報レポート<逆襲の合図>


連敗阻止の立役者となったのは、やはり、チームの4番でした。ホークス森投手の変化球を真芯で捉えました。「入るか分からなかった。飛んで行ってくれ」と願ったという中田選手の打球は左中間テラス席へ。延長10回、値千金の勝ち越し3ラン。今シーズン1号となった本塁打がチームの連敗を阻止しました。
難攻不落のホークス先発・バンデンハーク投手相手に無安打無得点と攻撃のチャンスを伺えないまま迎えた7回でした。先頭の中田選手。6回の守備を終えベンチに戻った後、ヘルメットとバットを持ち、レアード選手と一緒にグラウンドに出てきました。何か今までと違う雰囲気。「やってやるぞ」と言わんばかりの闘争心を醸し出していました。と、次の瞬間、この日チーム初安打となる二塁打を放ちました。4番の覚醒が逆襲の合図でした。
中田選手を二塁に置き、打席に入ったのは昨シーズン7打数5安打(2本塁打)と相性の良いレアード選手。昨日の試合で本塁打を放ち、打撃の調子を取り戻しつつあるレアード選手。外角真っすぐを右中間テラス席に運びました。「完璧だったよ!外角の真っすぐを逆らわずにうまく打てた」。チームを救ったのは4番と5番の活躍。連敗を脱するためには、主力級の選手の活躍が必要ということでした。
忘れてはならないのが、7回無失点と気迫溢れる投球をみせた加藤投手の好投。自己最多の7イニングを投げきり、試合を作ってみせました。白星は付かなかったものの、加藤投手の好投がなければ、試合は成立しませんでした。「いい流れを作りたかったですし『とにかく粘って投げたい』と思って投げていた」とチームの勝利だけのことを思っていました。試合前には「自分の思うように投げてくれ」と指揮官から声をかけられていました。
ファイターズはこれを起点に戦っていかなければいけません。登り始めた階段を着実に登るためには、目の前の一歩を全力で上がることです。後ろを振り返る必要もなければ、上を見過ぎてはバランスを崩すことになります。目の前の1試合を必死に戦うことが使命です。本拠地・北海道に戻り、チームとファンが一丸になり、諦めず戦っていきます。
先発投手コメント

加藤投手
<7回 115球 打者26 安打4 三振6 四球2 失点・自責0>
「野手の皆さんに助けられながら投げさせてもらいました。いい流れを作りたかったですし、とにかく粘って投げたい、と思って投げていたので、自分のやるべきことは出来たのかなと思います」
栗山語録

Q.最後はギリギリの勝利
「連敗しているときはこういうもの。みんな勝ちたいからいろいろある」
Q.連敗が止まった
「ここからが大事。野球というのはひとつ勝つのが大変。(プレーしながら)何を考えないといけないのか、1球1球学んでいくんだけど、連敗していると勝ちたいからこうなる。いつも言っているけど(連敗も連勝も)終わってからちゃんとした野球ができるか」
Q.先発・加藤投手が7回まで踏ん張った
「(7回に)100球を超えてから、加藤にとっては大事だったからね」