

広報レポート<現実を受け入れよ>


「あっという間」という以外に、適切な表現がなかなか見当たらない逆転劇でした。今シーズンのファイターズ先発陣でもっとも安定していた加藤投手ですら、一度波に飲み込まれると簡単に抜け出すことはできませんでした。2回。先頭打者から安打、四球での出塁を許すと、1点を返されて2死一、二塁から5者連続ですべて単打の適時打を浴びました。初回中田選手の先制3ランと大田選手の2ランという速攻で挙げた5点のリードは跡形もなく消え、グラウンドに散ったナインがベンチに戻ったときには、1点を追う状況になっていたのです。
14試合11勝3敗の勢いで乗り込んだ東北遠征。しかし、今季いまだにトータル9敗で首位を快走し、直接対決でも1勝4敗と苦戦していたイーグルスに返り討ちにされる連敗となりました。この試合でも終盤にもビッグイニングを作られ、終わってみれば9点差をつけられる屈辱の大敗を喫しました。今季の直接対決7試合で2ケタ安打を浴びた6試合はすべて敗戦。一方、ファイターズの攻撃陣が2ケタ安打を記録したのは1試合だけです。ここまでは僅差での決着が多かったとはいえ、相手攻撃陣のリズムで試合が進んでいたといえるでしょう。
大逆転でのリーグ連覇は、上位チームを倒すことでしか近づきません。しかし、この2試合で痛感したのは、首位チームの勢いと底力でした。ファイターズは息を吹き返したように見えていただけかもしれません。まだまだ足りないものがある。前に進むためには、まず、その現実を受け入れるしかありません。そこから何かが見えてくればチャンスはある。どのチームにも引けを取らない底力が、ファイターズにはあるはずだから。
先発投手コメント

加藤投手
<1回2/3 44球 打者14 安打8 三振1 四球1 失点・自責点6>
「野手の皆さんが初回から点を取ってくれたんですけど。申し訳ない気持ちしかありません。しっかり反省します」
栗山語録

Q.加藤投手が序盤崩れました
「見てのとおり…」