

広報レポート<いつか何倍にもして返す>


ファイターズが誇るブルペン陣がマウンドに上がった5回以降、相手に許した安打はたったの2本しかありませんでした。しかし、2点のリードを守り切れず、結末は延長11回にサヨナラ負け。手中にあったはずの勝利はスルリとこぼれ落ちました。がっちりと組んだ“四つ相撲”に敗れたのではなく、“独り相撲”で逃した白星だけに、大きな落胆がチームを包んだのも無理はありません。
『甲子園』という名の異様な空気を作り出す舞台。沈黙が大歓声に変わり、グラウンドに立つ者を平常心でいられない状態にするまで、長い時間は必要ありませでした。2点リードの9回。満を持してマウンドに向かった守護神・増井投手が先頭打者に四球を与えると、歯車は一気に狂い始めました。後続に連続四球で出塁を許し、まさかの無死満塁。内野ゴロの間の失点と適時打で追いつかれてしまいました。何とか同点でしのいだとはいえ、それも一時しのぎでしかなく、すでに立て直す術はなかったのかもしれません。延長11回裏。先頭打者の四球で始まり、「甲子園がそうさせた」としか説明のしようがない痛恨の守備ミスが2つ。そして、中継ぎ陣が浴びた2本目の安打が、サヨナラ打となりました。
チームとして、選手個人として、勝つために必要なものとは何か。“聖地”が教えようとしてくれたことを受け止め、活かしていくしかありません。いつか何倍にもなって返ってくるのであれば、この1敗にも意味がある。単なる無駄な1敗で終わらせるわけにはいかないのです。
先発投手コメント

村田投手
<4回 67球 打者18 安打3 三振2 四球2 死球1 失点・自責1>
「ボールが続いて流れがよくなかったので、ストライク先行のピッチングができればよかったと思います。タイムリーを打たれた高山のところは、2ストライク追い込んでからだったので、もう少し大事にいかないといけなかったですね」
栗山語録

Q.サヨナラ負けを喫しました
「こういう試合になったのは、すべて監督の責任」