

広報レポート<大黒柱への道>


三者凡退は5回の1イニングだけと、決して本調子ではなかったかもしれません。しかし、粘り続けて決定打を浴びませんでした。「コントロールには苦しんだけど、徐々に良くなっていったと思う」。先発マウンドを託された上沢投手は、7回1失点のパフォーマンスを淡々と振り返りました。内容十分のピッチングでも清々しい表情を見せなかったのは、チームを勝利に導けなかったからに違いありません。24試合連続で6得点以上がなく、1試合あたり2.2得点と打線に元気がない中、大切になるのは試合の主導権を渡さないこと。やはり先制点を与えてしまったことが、最後まで響く結果となりました。
2年ぶりの復活勝利を挙げた7月2日から、6試合で防御率2.08と抜群の安定感を披露。さらに、その全試合でクオリティスタート(6回以上を投げて3自責点以下)を記録しました。これは今季の先発陣では最長です。それでも3勝2敗と白星が伸びていないのは序盤の失点が尾を引いているから。ここ4試合は3回までに失点しているため、チーム全体がどうしても後手を踏む状況に陥っています。苦しんだときも粘って試合を作る右腕は、ローテーションの一角として欠かせない存在です。そこからさらに一歩踏み出すことができるか。大黒柱になるための道を歩んでいる途中です。
先発投手コメント

上沢投手
<7回 115球 打者30 安打5 三振7 四球5 失点・自責点1>
「悪くはなかったんですけど、最初コントロールに苦しみました。先頭のランナーを出してしまったことがよくなかった。次に向けてしっかり調整していきたいです」
栗山語録
Q.上沢投手が粘って7回まで投げました
「よく頑張った。ずっと状態はいい。細かいところも自分の中でまとめられるようになった。(試合は)1点が重くなるとイメージはしていたんだけど。勝たせてあげられなかった」