

広報レポート<チーム内競争に火をつけろ>


あと数センチ飛んでいれば、試合展開は変わっていたかもしれません。しかし、打撃が魅力であることは証明してみせました。2回2死。打席に入った渡邉選手は、左中間フェンスの上部に直撃する一打を放ちました。二塁ベースに全速力で到達した後、少し悔しそうな表情を浮かべました。打った相手は実績を持つマリーンズ・涌井投手。本人にとっては自信となる長打となったに違いありません。
今シーズンになって大ブレークした存在として、松本選手の名前を真っ先に挙げることができます。そこに続く選手が出てくるかどうか。いま現在は、二遊間がホットなポジションです。一軍再昇格した石井一選手が、中島卓選手の離脱に伴って遊撃を守り、軽快なプレーを見せています。一方、二塁はここのところ太田選手が守ってきましたが、この日は渡邉選手がスタメン出場。初回には一、二塁間を抜けそうな当たりを好捕してアウトにしてみせました。
7回には失点につながる失策もありましたが、栗山監督はこう話します。「すべてうまくはいかない。それでも、前に進んでいる部分はある」。真剣勝負の中でプレーするからこそ上達する。一軍でプレーする機会を与えられた若手にとっては、すべての瞬間が経験値を上げるための時間となります。もちろん、ファームにも、虎視眈々と狙う面々が控えている状況です。激しいチーム内競争こそ、チームが前進するための基礎。熾烈な戦いは望むところです。
先発投手コメント

加藤投手
<6回2/3 120球 打者30 安打7〈本塁打1〉 三振5 四球2 失点3・自責点2>
「先制点を取られたこと、その次の1点を与えてしまったこと、そういう部分で流れを悪くしてしまったと思います。粘り強くいけたところもありましたが、やっぱり反省材料が多いです」
栗山語録

Q.加藤投手は7回途中まで3失点
「きょうは勝たせてあげたかったな」
Q.マリーンズ涌井投手に完封
「若い選手が多いなかで、がむしゃらに向かっていくことが大事。それ(完封負け)はそれだから」