

広報レポート<懸命さが生む力>


ほっこりした笑顔が、お立ち台で咲きました。2年目を迎えた横尾選手が、札幌ドーム初本塁打を放ちました。4回に先制3ラン。終わってみれば決勝弾となりました。球数制限が設定されていた先発の大谷投手を、今シーズン初勝利へと導きました。中田選手が欠場している中でつかんだ一塁手としての出場機会で猛アピールをかけました。
厳しい道のりを、黙々と歩んできました。2015年ドラフト6位で入団。日大三高-慶應大と、野球のエリート街道を突き進んできましたが、下位指名でプロの門をたたきました。ほのぼのとした風貌ですが、最大の特長の打撃に対しては求道者。大学時代から、大リーガーの動画をチェックしながら試行錯誤するなど研究を重ねてきました。
良い意味で、簡単にアドバイスには耳は貸さず、自身の中での確固たる根拠を土台にして技術を磨きあげてきました。移動のバスの車中のわずかな時間でも、携帯電話で関心のある選手の動作をチェック。今季はファーム主体でプレーをしてきましたが、はやる心を抑えながら力を蓄えてきたのです。
おっとりしているように映りますが、忠実に一生懸命プレーをする理論派。懸命に思考を巡らせ、懸命に全力でグラウンドに立ち続けるからこそ、節目の軌跡を描けたのだと思います。本当の勝負をかけるのは、来季以降となるでしょう。そのための助走期間が、現在。いかに確信めいた、てごたえを携えてオフへと向かっていけるのか。そして、どう過ごすのか。横尾選手にとって、正真正銘の飛躍のヒントとなり得る打席は、また訪れます。
先発投手コメント

大谷投手
<5回2/3 78球 打者21 安打1 三振4 四球3 失点・自責0>
「良かったところも悪かったところもありました。無駄なフォアボールもありましたし、もう少しまとめられたら長いイニングを投げられたのかなと思います。ただ、前回よりかは進歩しているとは思うので、きょうの反省を忘れずに次回へ繋げていきたいと思います」
栗山語録

Q.大谷投手が5回2/3を無失点に抑え、今季初勝利を挙げました
「前に進んだところもあるし、課題もある。よかったところも悪かったところもある」
Q.横尾選手に札幌ドーム初本塁打が出ました
「若い選手たちがチームに貢献するためにどうやって特長を出していくか考えている中で、(横尾選手は)自分のスタイルを発揮してくれた。手応えを掴んでくれたら嬉しい」
Q.試合中盤に7得点を挙げました
「繋がりを作るために、皆がどういう意識でやるべきか、はっきりしている」