

広報レポート<ホームランの魅力>


2本のアーチが試合を決めました。試合終了直前の9回2死。横尾選手が起死回生となる右越えソロ本塁打を放ちました。相手守護神・平野投手から同点弾。
「体が勝手に反応してくれました。2アウトだったのでシングルというより長打を狙って打ちました」
なにか大物感を漂わせるコメント。ベンチでは冷静さを失わず、謙虚に打席を振り返りました。打った球は決して失投ではありませんでした。外角低めギリギリを突く真っすぐ。まさに技術が超越したバッティングでした。今月に入って5本の本塁打を放っている横尾選手は、一軍で経験を積むことによって自信も付いてきていることでしょう。まぐれでは片付けられない9月の活躍。魅力溢れるスイングには目が離せません。
そして、延長11回。もう1本の本塁打が飛び出しました。6番・横尾選手の後を打つ7番・大田選手。フルスイングで捉えた打球は大きなアーチを描き左中間スタンドへ着弾。今季100安打目がまさかの勝ち越しソロになりました。ジャイアンツ時代、8年間で積み重ねてきた安打数は「100」。それに並ぶ100安打を入団1年目で達成してみせました。「今年一年で100安打打てたことが凄く自信になる」。規定打席にも残り19打席で到達します。新天地・北海道で奮闘する「大田泰示」の野球人生。プロの世界に入り9年の時を経て、初めての経験が待っていました。この先も光を放つ存在となってくれることに期待がかかります。
先発投手コメント

斎藤佑投手
<6回 90球 打者24 安打5〈本塁打1〉 三振4 四球2 失点2 自責1>
「丁寧に低めに集めることだけを意識して集中力を切らさないように投げました。ただ、点を取ってもらったあとのホームランはよくなかったですね。甘く入ってしまいました。真っすぐを間違わないようにと思って投げていたので、あの一球は失投でした」
栗山語録

Q.2本のソロで同点、勝ち越し
「横尾、良かったよね。ああいう資質を持っている。9回2アウトからホームランになるんだから。6本打っているというのはあるけど、横尾がメッセージを送ってくれた。(大田)泰示も久しぶりだね。選手の特徴を借りて勝つ、と思っているんだけど、そのためには自分らしさを出してもらわないといけない。そういうのが出た」
Q.斎藤佑投手も好投
「(悔やまれるのは)一発を打たれたあの1球だけだよね。覚悟して投げていた。今年やってきたことが正しかったという証明。やりたいことができたと思うし、先につながっていく」