ゲームレポート
長い長いトンネルを抜け出すきっかけは主軸たちのバットから生まれました。
2点リードを追い付かれて迎えた同点の9回、連敗の責任を感じていた松本剛選手が二塁打でチャンスメークして嫌なムードを吹き飛ばします。続く清宮幸太郎選手が初球をライト前へ運び、1死一、三塁と好機を拡大。ここで打席に入った4番万波中正選手は2ストライクと追い込まれながらも粘って5球目を三遊間へ。タイムリー内野安打となり、貴重な勝ち越し点がファイターズに入りました。オールスターゲームで見せたような豪快なホームランではない、しぶとく食らいついてのヒット。前夜の敗戦後、「4番の力の差が勝敗に表れた」と悔しがっていた男の執念が乗り移った一打でした。
その裏は守護神田中正義投手が三者凡退に抑えてゲームセット。7月4日以来22日ぶりの勝利の味をナインは噛み締めました。先発の上原健太投手は6回無失点でゲームをつくり、アレン・ハンソン選手は先制2ランでチームを活気づけるなど、それぞれが役割を果たし、連敗を止めました。
1984年以来39年ぶりの13連敗という厚い壁をぶち破った選手たち。苦しんだ経験を糧に、ここから白星を積み重ねて行きたいところです。
先発投手コメント
上原投手
<6回 94球 打者24 安打4 三振6 四球2 失点・自責点0>
「立ち上がりから苦しいピッチングでしたが、伏見さんのリードに助けてもらいました。ハンソンの一発でリズムに乗ることもできました。次はもっと長いイニングを投げられるようにしたいと思います」
新庄語録
「2006年の日本シリーズで優勝した時と同じぐらいうれしい。選手が悔しい気持ちを持って、最後なんとか逆転してね。あの笑顔を見たら、もっともっと勝たせてあげたいなと思った」
ゲームハイライトフォト