2008.03.26 WED
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■広報レポート <ルーキー豊島プロ初登板!>

8回に登板し、三者凡退に打ち取った豊島投手

歯がゆい内容ながらも、記憶に残る試合となった。初回。先頭の森本が四球で出塁するも、次打者・田中賢介の3球目に仕掛けたヒットエンドランが失敗。嫌な流れが2回の攻撃に尾を引く。先頭打者スレッジが2塁打で口火を切ると、次打者・小谷野も綺麗な当りの左前打で繋いだが、続く糸井の送りバント見送りで2走スレッジが牽制死。スムースさを欠いた「らしくない」攻めが、ライオンズ先発・岸に、余計なリズムを与える要因となった感は否めない。

 相手投手にのみならず、ちぐはぐな攻撃がファイターズ先発・吉川の投球にまでマイナスな影響をもたらしてしまった。「四球を出してからボールが真ん中に集まり打たれてしまう、一番やってはいけないパターン。皆さんに申し訳ない」と吉川本人が話すように、課題とされてきたここ一番での制球難が露呈された。

 札幌ドーム全体に沈滞ムードが漂うなか、若い選手が爽やかな風を吹き込んだ。プロ入り初登板となった、豊島明好。7回のマウンドに上がった豊島は、堂々たるマウンドさばきでライオンズ打線を3者凡退に打ち取る。福井県出身の彼は、高校時代も大舞台の経験はほとんどなく、他球団からさしたるマークもされなかった。まさに無名の高校生が、ファイターズ・大渕スカウトによって見出される。

 誰もが予想しなかった開幕一軍。北陸道は、夢舞台に繋がっていた。ブルペンで豊島を指導する厚澤コーチは、「ベース上のボールが生きている。球がのびている証拠。球速より打者は速く感じるはずだし、変化球でもストライクがとれるのは強み」と、その将来性を高く評した。登板を振り返った豊島は、「思ったより緊張しませんでした。継続して結果を出し、一軍定着を目指します。プロ入りのきっかけを作ってくれた、大渕スカウトはじめ多くの人たちにお礼をいいたい。大渕さんがいなければ、今日の登板はなかったですから」と、周囲への感謝を忘れなかった。

 ロッカーに引き上げてきた豊島に、吉川が声をかけた。「おめでとう。よかったな。」今日の試合では明暗を分けた二人。だが、豊島の好投に吉川の表情も和らいだ。足元をみつめ自分を見失わない若い二人が、ファイターズを支えていく日が来るのも、そう遠くない。

■吉川投手 <5回、打者24、球数91、被安打6、被本塁打2、三振4、四球3、失点6、自責6>

「フォアボールを出してから、ボールが真ん中に集まって打たれてしまうという、一番やってはいけないパターン。せっかく盛り立てようとしてくれている野手の方々のリズムを崩してしまいました。申し訳ない気持ちと共に、次回登板のでは同じ失敗を繰り返さないという意識を強く持ってマウンドに上がるしかありません。」

■梨田語録

「先発吉川の状態は悪くはなかったけれど、安打数と得点と同じですから点の取られ方がね!!初登板だったし、球に力もあったので、次回に期待します。序盤相手投手を崩せるチャンスは再三ありましたが、走塁ミス、けん制死ありの、今日は負け方に問題あり!ですね。収穫は、今成の追込まれてからの粘り勝ちの初安打と、初登板の新人豊島の度胸ある投球内容で今後のめどがついたことですね!!この2人の活躍が、選手に喝をいれてくれたかな!!」

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