2008.03.27 THU
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1X
R
H
0
6
1
4

■広報レポート <頼れる高橋>

生涯初のサヨナラヒットで一塁を駆け抜ける高橋選手
お立ち台で笑顔の投打のヒーロー

 ダルビッシュ対涌井の今シーズン初対決は、互い譲らずの緊迫した試合展開となった。ダルビッシュは勝利投手の権利こそ逃したものの、1986年に阪急・星野伸之投手が記録して以来の、開幕2試合連続完封。降板後に、ロッカーでアイシングをしながら珍しく声をあげてチームメイトを応援していたダルビッシュの勝利への願いが、武田久の粘りのピッチングにつながり、高橋信二のサヨナラ安打に届いた。

 高橋は、自身初のサヨナラヒット。予感はあった。広報は、イニングの合間にベンチ裏の様子を見にいったり、シャツを着替えにロッカーへ向う選手たちと軽い会話をする。先発出場でなかった高橋は、我々と話をすることもなく、一人バットを持って廊下を行き来していた。食堂で軽く喉をうるおすときも、左手にバットを握ったまま。時折、テレビで涌井の投球に見入る以外は、今日の代打出場を感じとっていたかのように集中力を高めていた。延長に入ることが決まったとき、ブルペンの脇で高橋とすれ違った。こちらが手にしていたスコアブックで彼の尻をポンと叩くと、「よっしゃ」とつぶやいた。彼が今日の試合を決める気がした。

 昨年も、高橋は何度か代打出場している。しかし、途中出場で決定打を放った記憶は薄い。スイングルームで素振りをしていても、どこか準備に戸惑いがある様子で、表情も鋭さを欠くときがあった。決してチームの勝利に無関心なのではない。むしろ彼ほどフォアザチームを思う選手はいないのだが、ピンチヒッターとしての気持ちの作り方が見えなかったのだろう。怪我を乗り越えチームリーダーとしての自覚も増した高橋。試行錯誤で打撃フォーム固めをしてきた成果も実りつつある。心身ともにプレーヤーとしての円熟期にさしかかった29歳。無論、主戦キャッチャーとしての活躍も期待大だが、大事な一振りが必要な場面で最も頼りがいのある男として、高橋の名前がコールされることも頻繁にあるかもしれない。

■ダルビッシュ投手 <9回、打者35、球数132、被安打5、四死球4、三振7、失点0、自責0>

ファンの声援に笑顔で応えるダルビッシュ投手

「立ち上がり、なかなか調子がつかめませんでしたが、5回から本来の投球を取り戻すことが出来ました。とにかくこのカードを勝ち越したい、勝利に結びつけることだけを考えて投げました。」

■梨田語録

「今日の若きエース対決の投手戦は見ごたえあったね。ダルビッシュは前半インサイドのボールが引っかかっていたし危ない場面もあったが、よく頑張ってくれたね。10回先頭打者が四球で出て1アウト3塁で満塁策をとったので迷わず代打高橋を送って期待に応えてくれたね、最高でした。」

  1. トップ
  2. 試合情報
  3. ゲームレポート