2008.04.02 WED
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
0
0
0
0
0
0
0
0
0
3
0
2
4
0
0
0
0
X
R
H
0
2
9
15

■広報レポート <悔しさに続くもの>

 北九州市民球場には、苦い思い出がある。前回ファイターズがここで試合をしたのは、2003年4月22日。ダイエーホークスに2-12の完敗を喫した。あまりの不甲斐ない戦いぶりに怒り心頭した当時のファイターズ球団幹部が、勢い余って拳を壁に叩きつけ負傷したエピソードが残っている。今日はその再現のような内容。投打共に全くハイライトはなかった。ホークス先発・大隣の前になすすべもなく、終ってみれば森本が放った左前打とスレッジ中前打のみの2安打完封負け。現在、宿舎のある福岡までの車中にてこのレポートを書いているが、誰も口を開くことなく重苦しい沈黙が続く。ある選手は音楽を聴きながらじっと目を閉じ、ある選手は今日のスコアブックを見返している。約1時間の道のりが、とても長く感じられる。

 地方球場の風景は、本当に心温まるものだ。北九州市民球場正面の選手入り口には大勢のファンの方々が待ち構え、ほぼ100%がホークスサポーターでありながら、ファイターズ選手へも「がんばれよ!」の温かい声援が響いた。たこやきや、から揚げの出店が、お祭りの雰囲気を演出している。決して立派とはいえないブルペンで数名の選手が調整投球をしたが、寒いだろうからと地元のおじさんが火をおこしてくれた。両翼91mの狭い球場は超満員。ダッグアウトの外に出ると、お酒や乾物の匂いがしてくるのも、いいものだ。子供たちが、大きな声で選手たちにサインをねだり、選手もそれに応えながら会話をしているのも微笑ましい。年に数度しか行われない地方試合は勝ち負けさることながら、見ごたえのある好試合を展開したいものだ。ホークスファンには嬉しい大勝だったかもしれない。しかし、ファイターズがもうひとふん張りすれば、北九州の皆さんにとって、もっと思い出深い試合となったのではないか。

 沈黙の大敗。この怒りは、50年の歴史がある北九州市民球場の壁にぶつけず、明日の試合に生かすことにしよう。

■吉川投手 <3回1/3、打者20、球数76、被安打9、三振2、四球2、失点7、自責点7>

「先発投手としてゲームを作るという、最低限の仕事が出来ないことに、歯がゆさと申し訳なさで一杯です。ボール自体の感覚は悪くないのに、2試合続けて結果を出せなかった原因はどこにあるのか、今日の投球をしっかり分析しなければなりません。」

■梨田語録

「F先発吉川は不運な当たりもあったけれど、初回はH多村のほうがやはり役者が1枚上だったね。良い球を持っているけれども、2回(先発)とも同じような内容で試合をつくれなかったのは、チームにとっても彼自身にとっても痛いね。140km後半のストレートという最大の武器を持ちながら、相手にその速さを感じさせないところが課題だね。緩急を使って球の出し入れをする工夫が必要だね。もう一度チャンスはあると思うけれども、持っている球自体は決して悪くないので、この2回の失敗を教訓にして次回は是非彼本来の投球をしてもらいたい!!豊島は2-0からカーブを痛打されたけれども、その後も慌てることなく0点に抑えたし、宮西も緊張感を崩さず3者凡退で強打ホークスを抑えたところは評価できるね。とにかく今日の負けは負けとして気持ちを切り替え、明日はダルビッシュなのでスッキリ勝ちたいね!!」

  1. トップ
  2. 試合情報
  3. ゲームレポート