2008.04.03 THU
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■広報レポート <ダルビッシュの素晴らしさ>

 勝ってもペンが進まない。ダルビッシュの凄さは、そのくらい当たり前になりつつある。言葉で表現しようのない投球内容は、数字を見れば一目瞭然だ。開幕から24イニングス連続無失点。7回に2点を献上したが、その後の投球も慌てず実に落ち着いたものだった。しかし、彼の突出したマウンドさばきに驚くは周囲だけで、当の本人は抑えることが当たり前のような涼しい顔をしている。それどころか、失点を喫したことへの申し訳なさを口にした。「7回はボールが甘かったですね。でもチームが勝てばいい。」無失点記録へのこだわりは、全くない。

 先発投手は登板当日、全体練習とは別に自分のペースに合わせて調整することが許されている。たいていの選手は、その日が先発であることがすぐにわかるほど、いつもと様子が違うものだ。なんとなく声をかけづらい雰囲気を漂わせ、広報も無駄口を叩かないように結構、気を配ったりする。だがダルビッシュの場合は、彼が当日の先発であることを皆が忘れてしまうほど、その落ち着きは普段通り。ちょっと違う行動パターンといえば、サロンで他より早く食事をとっているくらいか。麺類をすすり、小さなおにぎりを頬ばりながら、大好きな高校野球の話をしたりする。物腰はやわらかく、時折笑顔もみせる。しかし、彼のピッチングそのもののように、表情にはスキがない。スキのない表情――笑顔の中の鋭い目付きは、常に焦点が定まっている。

 簡単に感情をあらわにせず、常にチームのことを考えるダルビッシュ。先日、長男が誕生したことが、彼を人間的にも更に大きくさせたのかもしれない。彼の携帯待ち受け画面には、可愛い息子と笑顔のダルビッシュが頬を寄せている。普段から仲の良い武田久に写真を見せると、「お前に似なくてよかったな!」と冷やかされた。先発登板前に見せた笑顔と変わらぬ笑みを浮かべた。チームを守り、家族を守る。ダルビッシュは、心身共に本当に成長した。

■ダルビッシュ投手 <7回、打者27、球数116、安打5、三振9、四死球2、失点2、自責点2>

「中盤から変化球にも切れが出てきて、調子は良かった方だと思います。しかし、7回は甘いところにボールがいってしまい、それを逃さず打たれてしまいました。次回へ課題もできましたし、継続してやるべきことをしっかりやっていきたい。何より、チームの勝利にいかに貢献していくかが最大の関心事ですから。この後もチームメイトに一所懸命声援をおくり、このカードを勝ち越します。」

■梨田語録

「先発ダルビッシュ6回までは良かったですけどね、7回はコースが甘く入ったところを不運なヒットもあって初失点を許してしまったね。武田久もノーアウト2・3塁を良く0点に抑えたね。攻撃面でも先制点を奪って、中押しして、ダメ押しと、ミスもあったしヒヤヒヤした場面もあったが良いゲーム展開で勝ち越したね。」

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