2008.04.11 FRI
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■広報レポート <陰のいたわり>

 吐く息の白さも気にならなかった。夜になって急に冷え込んだマリンスタジアムで、今季先発2勝目に燃えるスウィーニーが好投。初回以外、毎回ランナーを背負いながらも、吉井コーチ直伝・覚えたてのフォークを駆使して最小失点に食い止めた。「今日も鶴岡のリードのおかげ。彼に助けられた」と、女房役をたてたスウィーニー。息の合った二人が、チームに5連勝をもたらした。

 スウィーニーの向上心は賞賛に値する。今年1月。来日前に部屋を綺麗にしておこうと、スウィーニーのマンションを訪ねた。彼らしく綺麗に整とんされたリビング。掃除をするまでもなかった。そこで、驚きの光景を目にした。リビングとベッドルームの壁一面に、単語カードがびっしり貼られていたのだ。「MASSUGU=Fast Ball」,「OMOIKITTE=Go Hard!」など。受け身の姿勢ではなく、自らが日本語を話すことによってチームメイトとのコミュニケーションを円滑にしようとする彼の努力を垣間見た。とかく通訳にすべてを頼りがちな選手が少なからずいる中、彼は試合前の捕手との打ち合わせもほぼ自分ですることが出来る。サインの確認から、相手打者への攻め方まで、持てる単語を駆使しての会話は訳語を挟むよりずっとパートナーに響く。それを受け止める鶴岡も素晴らしい。彼もスウィーニー同様に、相手を思いやる気持ちを持ち合わせているからだ。

 鶴岡は、頻繁に英単語を通訳に尋ねてくる。その甲斐あってか、ランナーが出たときのサイン変更や、各打者の傾向などは鶴岡自ら説明をするケースが多い。外国人からの簡単な質問にも通訳が顔を出す必要がなく、それがスウィーニーの心を捉える要因となっているのかもしれない。言葉だけではない。バットでも投手を手助けしようと昨年のオフは打撃力アップに労力を注いだ。一人、室内練習場で打ち込みをする姿を幾度となく見かけている。その成果が、今夜の逆転2点タイムリーに繋がったともいえる。

 今日が鶴岡の誕生日だと聞かされたスウィーニーは、あわてて鶴岡のところへ飛んでいき、「OMEDETO!」と伝えた。鶴岡が笑顔で「Thank You!」とお礼を述べたことは、言うまでもない。

■スウィーニー投手 <6回、打者28、球数111、被安打6、三振3、四球3、失点2、自責1>

「今日は大事な場面での四球もあり、決して納得のいく投球内容ではありませんでした。そんな中でも失点を2で切り抜けられたのは,よかったと思います。小林投手相手に打者陣が援護してくれ、リードの状態でリリーフに託すことが出来てよかった。あとは精一杯チームメイトに声援をおくるだけです。」

■梨田語録

「今日もしんどい移動ゲームで勝てて良かった。スウィーニーも良く頑張って投げてくれたからね。後ろに建山、武田久、MICHEALが控えているのも大きい。昨日ダルビッシュの完投でその3人が休めたので助かりましたよ。今日、誕生日の鶴岡が2打点だし、1軍に上がってきたジョーンズも2安打と期待に応えてくれた。ここにきて、きょうも小谷野が左脇腹を痛めて故障者(金子誠、稲田、糸井)が多いのが心配ですね。明日からもいるメンバーで頑張ります。」

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