2008.04.16 WED
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■広報レポート <一喜一憂のない選手>

 再三の得点チャンスを作りながら、モノにすることが出来ない。ファイターズナインのもどかしさは焦りに変わり、決して本調子でない西武先発・涌井をあと一歩で打ち崩せなかった。これで引き分けをはさむ3連敗。投手陣の好投が続くだけに、ただの敗戦以上に後味の悪さが残る。イニングの合間にロッカーに戻ってきた平野打撃コーチも「今日の涌井のコントロールは荒れている。だからこそストライクの見極めが大事。やるしかない」と打者陣の奮起を促していたのだが…

 繋がりを欠く攻撃陣の中で一人、気を吐いたのは、昨日まで4試合連続ヒットのなかったスレッジ。初回の先制タイムリーと6回のソロホームランで、ファイターズの全打点をたたき出した。昨晩は満塁のチャンスで一本が出せず、普段から多弁ではない彼の口数が更に減っていた。今日の試合前は、タイミングの取り方を確かめようと、ブルペンで調整登板をしていた藤井、グリンに申し出て打席に立たせてもらった。「アメリカでは、よくやること。スイングは悪くないのに、うまくリズムがつかめなかったから」。ベンチ裏にある鏡に向って、入念なバット軌道の修正も怠らなかった。スレッジの素晴らしいところは、決して短気をおこさず、成すべき準備を調子の波によって変えないことだ。打てないと焦りやイライラがつのり、それが空回りして更に状況を悪化させる。今のファイターズ打線がそうかもしれない。「ここで決めなければ」の意識が強すぎると、今夜の涌井のような悪球に翻ろうされ、打ち損じてしまう。

 「同じ投手に無策で何度もやられたくない」と、スレッジ。相手投手の特徴をメモする成果が序々にあらわれはじめた。緩急で勝負してくる日本の投手に慣れてきただけでなく、日本の文化にも興味を示し既に簡単な単語も使える。先日、ビュッフェスタイルの朝食会場で、白米にみそしる、鮭の切り身に目玉焼きを食べているスレッジを目にした。その近くでトーストにジャムを塗る鶴岡がいたのは面白い。「だって、日本にいるんだから」と笑顔のスレッジ。「僕は日本が好きだ。いい人々に囲まれて野球が出来るのは本当に嬉しい」。本領を発揮しはじめたスレッジに牽引され、ファイターズ打線が目を覚ますことを期待したい。一喜一憂しないことが、何より大切だ。

■吉川投手<5回、打者24、球数104、安打5、四球4、三振6、失点3、自責3>

「感じ自体は決して悪くなかったのですが・・縦のスライダーも有効に使えましたし、最後に勿体無い結果となってしまいました。四球を出してから痛打されるという、一番やってはいけない、いつもの悪い癖がでました。本当に悔しいです。せっかく先取点を取ってもらったのに、申し訳ないです。」

■梨田語録

「F先発吉川は良く投げたと思いますよ。5回打たれはしましたが、この試合で次につながるボールを自分なりにつかんだと思います。これは今日の試合敗れはしましたが、今後につながる明るく大きな収穫ですね!!但し4回の本塁打は措いといて、5回Lブラゼルにはもっと強気で勝負して欲しかったね。GG佐藤にも0-3からフルカウントまでしたのに、最後ストライクを取りに行って打たれたのは今後の課題ですね。とにかく明らかに収穫が有り、光が見えてきたと言うか、今後のピッチングが彼自身本当の意味で面白くなってくると思いますよ(相手が見えてきた事によって)スレッジに久々の1発が出たけれども、ここ6試合ヒットが出ていなかった不振を感じさせない程、フリー打撃の調子は悪くなかったので、それほど心配はしてなかったね。走塁ミスは守備位置の確認をもっと徹底しなければいけないね。とにかく1~9番までつながる打線にしないと・・・ヒットが出ても寸断するケースが多いよね!!気持ちを切り替え本拠地で巻き返しだね!!」

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