2008.04.30 WED
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助け合いの心

 「ダルが登板するときは、いつも点を取ってあげられない。たまには頑張らないと」と、ホームランを打った直後とは思えぬほど申し訳なさそうな表情で稲葉はコメントした。いつもの調子が見られぬダルビッシュをこういときこそ援護しようと、今日はクリンナップ陣が大奮起。3番に入った田中賢介が2本のヒットを含む3出塁。4番稲葉が全5打席出塁の4安打でフル回転すると、5番スレッジも先制タイムリー2塁打をはじめ3出塁の3打点。「ダルビッシュを助けようと必死だった」とスレッジは興奮気味に話す。「貧打」と言われる昨今の汚名を一気に返上するかような活発打線が、対マリーンズ戦連勝をもたらした。

 「今日は全部が悪かった」どんなに好投をしても決して満足をしないダルビッシュだが、3失点の結果にいつも以上に顔を曇らせた。降板後、トレーナー室で味方の攻撃をテレビで見ながら、早速今日の反省をするかのように軽いシャドーピッチングでフォームチェックするところが、彼らしい。2年ぶりに10安打を浴びたことについて報道陣からの問いにも、「うまくいかなかった原因は、もうわかりました。次は大丈夫です」と答えてしまった。何が悪いのか不透明なまま不調から脱出できないことに悩む選手が大多数の中、ダルビッシュの凄さは即座に投球分析をし、頭で考えた微調整を実際に体で表現できることだろう。次回登板への不安は、まったくない。

 昨日の武田勝のアクシデントに燃えたスウィーニーの意気が、ダルビッシュの気持ちを高ぶらせたといっていい。「何とか勝さんのためにも頑張ろうと思いました」と、打たれても集中力を切らさなかったのは武田勝の存在だった。そして、大量援護のない中、いつも文句も言わず投げ続けるダルビッシュの姿が、打撃陣の気持ちに火をつけた。苦しいときこそ助け合うのが、チームワーク。ファイターズの真骨頂ともいえる連日の戦いぶりに、指揮官も大きな手ごたえを得たことだろう。「快勝」以上の意味が含まれた、好試合だった。

■ダルビッシュ投手 <7回、打者31、球数105、被安打10、三振3、四死球2、失点3、自責3>

「今日はすべてが良くありませんでした。初回からボールをうまくコントロールできず、納得のいく投球とは到底、いえません。最後の方はボールが走り始めましたが、やはりコントロールが悪いとボールの勢いは意味がない。最近は調子が悪く、今シーズンのデキを振り返れば正直、開幕戦以外は全部悪い。これからしっかり夏場に向けてコンディションを整えていけるように、日々気を抜かずに調整をしていきます。何よりも大事なのはチームの勝利にいかに自分のパフォーマンスを結びつけていけるかです。このあともチームメイトをしっかり応援します。」

■梨田語録

「今日のM先発が渡辺俊でしたので、打線を大幅に組み替え左中心(左打者6人)にしたのが、結果的には功を奏したね!!『(監督采配ズバリ的中?)試合をやるのは選手なので、勝てたのは選手のお陰ですよ!!』昨日の成瀬、そして今日の渡辺俊とリーグを代表する好投手から効果的な点の取り方が出来ましたね。特に2死から諦めずに打線がつながりをみせたのが大きいね!巡り会わせでチャンスに、こちらの期待通り稲葉(4安打<本1>)、スレッジ(2安打3打点)が応えてくれた。3番田中賢(2安打1四球)も出塁し、3・4・5番で点を取れるとチームのムードも自然に盛り上がっていくね!!F先発ダルビッシュは武田勝のけがで中5日の登板だったし、球数も100球(105球)を越えていたので、今日は継投でと決断しました。本人は投げたかったかもしれないが、苦しい投手事情の中、また次回も中5日の可能性もあるので、こちらが制限してあげて調整してもらわないといけないからね!!これはダルビッシュら先発陣だけでなく、中継ぎ・抑え全ての投手に共通して言える事だね!!スレッジも日本の投手に段々慣れてきたようだし、明日も気を引き締め、気分良くホーム北海道に移動したいですね!!」

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