2008.05.03 SAT
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■広報レポート <ゴールデンウイークの思い出>

お立ち台で高々と両手を上げる工藤選手

 「結果が出ないのに、使い続けてくださった監督のおかげです。」きょうのヒーローは、試合後の会見で真っ先に感謝の言葉を口にした。今季ここまで、ファイターズ1軍メンバーで50打席以上獲得した9選手の中では唯一、工藤だけに打点がなかった。「チームに迷惑ばかりかけていた」と、完全に出遅れてしまった悔しさが、彼の中でいつも以上の気合を生んだのか。4回、1死1,3塁。渾身の力で振りぬいた打球が右翼手の頭上を越えタイムリー3塁打となると、じっと開花を待ちわびていた桜が一気に咲き乱れるかのように、4打数4安打3打点の大活躍。前回の対戦で完封負けの屈辱を喫した、イーグルス先発・ドミンゴを見事に打ち崩す牽引車となった。

 今日の工藤は、何かをやる雰囲気を持っていた。初回、ドミンゴのストレートが工藤の左すねを直撃。痛みに顔をゆがめながらも、倒れることなく1塁まで全力疾走。4万人で埋め尽くされたスタジアムが拍手で沸いた。結果に左右されず、勝利のために全力プレーを貫く彼のがむしゃらな姿勢が稲葉の犠牲フライに繋がった。「普通は痛いはずなんですけど。気持ちが高ぶっていました」と、工藤。守備でも魅せた。7回、イーグルス・高須の放った大飛球を、レフトフェンスに激突しながらスーパーキャッチ。藤井、坂元のあとを受け好投した建山を援護した。

 工藤が学生時代を過ごした青森県弘前市では現在、青森2大祭りのひとつ「弘前さくら祭り」が開催されている。「さくら祭りは、練習が早く終った日に仲間と一緒に見物しましたし、小さいときは親に手を引かれて行きました。懐かしいですね」と、会見を終え泥だらけのユニフォームのままで、幼き日のゴールデンウイークの思い出を語った工藤。今日は彼自身が、球場にかけつけた子供たちに休日の思い出をプレゼントした。弘前城を彩った桜前線が、遅ればせながら工藤のバットにも北上してきた、とは言い過ぎか。ともあれ、工藤はこの試合で大きなきっかけをつかんだことは、間違いない。

■藤井投手 <3回2/3、打者19、球数84、安打5、四死球3、三振4、失点4、自責2>

ファミリーシリーズ2日目の先発

「調子自体は普通でしたが、追い込んでから粘られるなどテンポがよくなかったと思います。打球が当たった影響がないとは言えませんが、行けますと言った以上はきっちり抑えないといけないと思いました。」

■梨田語録

「今日は久々に長い試合でしたね。F先発の藤井は今日は出来があまり良くなかったね。彼の持ち味の制球も定まっていなかったし、ボールも高かったし…ただ4回のアクシデント(E鉄平の打球が藤井を直撃)にはヒヤッとしたけれども、その後も気丈にマウンドに再び登った気力が選手たちを奮い立たせましたね!!打線は工藤が4安打&ファインプレーと大活躍でした!!初回の死球には、こちらもドキっとしましたが、本人も相当痛かったと思いますよ。痛みに堪えて1塁に向かう姿に思わずファンの皆さんの声援の拍手が場内を包んだように、闘志溢れる姿でしたね。その後は効果的な適時打を含む4安打で、日替わりだった左翼のポジションも固定に近づいたかなという感じですね!!今日の試合は確かに打線も活発で12点と申し分のない展開だったと思いますが、この調子が明日の試合でも出来るかというと、こればっかりは判りません。また明日に向かってチーム全員で勝利に向かって集中するだけです!!」

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