2008.05.06 TUE
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■広報レポート <ダースローマシュ、初登板>

 内野安打を除くクリーンヒットは、わずか2本。かつては適度に荒れた豪速球とブレーキの利いたカーブで押し一辺倒だった石井一久が、今日は制球の定まったスライダーやフォーク、カットボールを駆使し、かわしの投球でファイターズ打線を封じ込んだ。4回。四球を足がかりにスレッジの3塁打で1点を奪うも、後続の陽、金子洋平が簡単に凡退し、追加点はなかった。その後はすべてが石井一ペースで進んだ。9回に1死1、2塁とチャンスを作ったが、小山、金子誠が1本を出せない。本来なら右の代打を送りたい場面だったかもしれないが、ベンチに控えていたのは打率.212の鶴岡、19打数無安打の飯山、右大胸筋がまだ癒えていない高橋。難しい選択だった。最後は8回から登板の宮西が、ボカチカにサヨナラホームランを浴び首位・西武に2連敗。いつもは敗戦後も毅然と報道陣に応対する梨田監督も、今日ばかりは疲労が色濃く見え、言葉にも精気がなかった。

 唯一の話題は、プロ入り初先発をしたダースローマシュの好投だろう。プロ入り2年目右腕の登板は、内部でも予想外だった。「ひょっとしたら」の噂は聞いていたにせよ、正式決定は一昨日の夜まで知らなかった。札幌ドームでの痛い敗戦後、約5時間かけて立川のホテルに到着すると、入り口付近で一人、一人に頭を下げ握手で出迎えをする長身の者がいた。初めての1軍合流に緊張したダースローマシュが、バス到着のずい分前からロビーで先輩たちを待ち構えていた。彼の礼儀の正しさは以前から知っていた。昨年3月、札幌ドームでの新人紹介の際に「今度、ベンチでの声の出し方を教えてください」と真顔で頼まれたときには驚いた。ずいぶん真面目な者だと思った。

 5回投げて自責点0は、初登板として上々の結果といえる。見守った山田GMも「本当によく投げた」と彼の好投をたたえた。「マウンドに上がると緊張もとれました。とにかく一所懸命投げようとだけ考えました」笑顔で話したダースローマシュ。最高のスタートを切ったが、ここからが本当の正念場だろう。うまくいかないことの方が多いプロ野球で、結果だけを物事の尺度とせず奮闘する先輩がいる。何が大切なことなのか、見極める力は自分でつけるしかない。今後、ダースローマシュがどう成長していくのか、楽しみだ。本人も周囲も、焦らないことが一番大事ではないか。

■ダース投手 <5回、打者22、球数100、安打4、四球3、三振2、失点1、自責0>

「マウンドに上がるまでは緊張しましたが、ひとたび投げ始めればいつもと一緒だな、と思い落ちつくことが出来ました。あまり意識しすぎず、目の前の打者を大事に一人、一人、打ち取ることだけに集中しようと思いました。少しボール球が多かったですが、小山さんのリードで乗り切ることが出来ました。リード通りに投げることは出来ませんでしたが・・あとはしっかり先輩たちの投球を勉強させてもらいながら、チームの勝利を信じて応援します。」

■梨田語録

「昨日とはうって変わって、今日は投手戦でしたね。F先発ダースは思っていた以上に腕が振れて、制球もあまり乱れず初登板にしては非常に良かったと思いますよ!!今後に関しては明日の疲労の残り具合をみて決めていきたいと思いますが、あの強打西武打線に対して堂々と勝負し、振り遅れやタイミングを外した投球内容はこちらの期待以上のものだった事は間違いないね!!またバッテリーを組んだ小山も盗塁を2つ刺すなど健闘しているね。彼の最大の長所は、ボールを捕ってから送球に入るまでが非常に早いところで今後経験を積めば楽しみな若手バッテりーですね!!L先発石井一は以前の力でねじ伏せる投球ではなく、非常に制球に注意しながらの頭脳的な投球内容で、あと一歩打ち崩せなかった。チャンスはあったが、点の取れる時に加点し、無駄な失点を抑える!!これがやはり勝敗のポイントだね!!とにかく明日はダルビッシュで巻き返しをして、チームに勢いをつけたいね!!」

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