2008.05.14 WED
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■広報レポート <ダルビッシュの原点、ファイターズの原点>

 流れはもはやファイターズにあった。2点を勝ち越された11回裏、敵失と小谷野のライト前タイムリーで追いつくと、高橋が高々とレフトへ犠牲フライを打ち上げた。借金生活突入目前から鮮やかすぎる逆転サヨナラ劇。ずぶぬれになりながらお立ち台に上がった高橋は「ダルビッシュがしっかり投げて、みんなのつなぐ気持ちが表れた」と全員の勝利を強調した。

 エースの踏ん張った姿が土壇場での底力を生み出したと言っていい。同点とされた6回、なお2死二塁で神戸の打球が左手首を直撃。すぐに拾い直してピッチャーゴロに仕留めるも、その瞬間は「折れたかと思いました」。痛みはあるものの手首は回すことができ、大事に至らないと分かるとテーピングを巻いて8回まで投げきる男気。その後は「筋肉で弾き返しました」と食堂でサンドウィッチをほおばり、声を枯らしてベンチで戦況を見守った。

 鎌ケ谷の寮のロッカーには北京五輪出場を決めたJAPANのユニフォームをつるしたままだ。自分の原点に記す成長の証は、おのずとファームの選手たちに刺激を与えている。同期入団の鵜久森は「同じ環境で育った人間があそこまでやれるんだと、励みになった」と話し、11回は代打でつなぎのセンター前ヒットを放った。

 「チームにとって大きな勝ち。絶対負けられないと思ってましたから」とダルビッシュ。5月に入り6点差をひっくり返され、高卒新人に抑え込まれるなど波に乗り切れていなかったファイターズが、真骨頂の一丸野球に帰った。高橋にコーラをかけた犯人捜しにダルビッシュも巻き込まれたロッカールーム。このムード、簡単に手放すわけにいかない。

■ダルビッシュ投手 <8回、球数130、打者32、安打5、四球4、三振8、失点1、自責1>

「調子は決して悪くありませんでした。しかし、不用意な四球はいけませんし、勿体無い形で点を与えてしまいました。次へまた全力で挑むだけです。」

■梨田語録

「今日の試合は全員野球の勝利ですね。エースのダルビッシュが投げて打球を手に当てながらも力投したし、ボールの痕もついていたので相当痛かったと思うよ。多分骨折しててもそのまま投げていたかもしれないね!!稲葉が右臀部の張りで途中交代したし、11回にMICHEALが2ランホームランを打たれたが、チーム全員がつないで粘り勝ったので非常に良いゲームでした。稲葉に関しては、明日の様子を見ないと判らないね。」

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